...醫者は松永のやうな不完全な胸膈は滅多に見たことが無いと言つた...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...體の前後にゆとりを持つた胸膈に移つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...*ヒュプセーノール膈膜の下――肝臟を貫ぬかれ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...断の一字あるのみ」「断の一字あるのみ」英雄胸膈非無策(きょうかくさくなきにあらず)当見(まさにみるべし)...
直木三十五 「南国太平記」
...胸膈(きょうかく)がすっと開くようにいい心持になりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「まだ着かんかな」胸膈(きょうかく)を前へ出して...
夏目漱石 「草枕」
...死ぬか生きるか娑婆(しゃば)か地獄かと云う際(きわ)どい針線(はりがね)の上に立って身(み)震(ぶる)いをするとき自然と横膈膜(おうかくまく)の底から湧(わ)き上がる至誠の声である...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...B氏は横膈膜(おうかくまく)で呼吸して内臓を運動させれば自然と胃の働きが健全になる訳だから試しにやって御覧という...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...忘れまいとすると横膈膜が気になって本を読む事も文章をかく事も出来ぬ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...文三は我(が)も折れ気も挫(く)じけてそして胸膈(むね)も塞(ふさ)がる...
二葉亭四迷 「浮雲」
...膈噎(かくいつ)の病で亡くなつた...
森鴎外 「栗山大膳」
...胸膈が圧されるような...
山本周五郎 「新潮記」
...鼓動が胸膈(きょうかく)をつきやぶりそうに思えた...
山本周五郎 「日本婦道記」
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