...腿から下は空気を掴むのと同じことである...
芥川龍之介 「馬の脚」
...何でも文献に徴すれば、足は蝋石の如く、腿は象牙の如く、臍は真珠貝の孕める真珠の如く、腹は雪花石膏の甕の如く、乳房は百合の花束の如く、頸(うなじ)は白鳩の如く、髪は香草の如く、目は宮殿の池の如く、鼻は城門の櫓の如くだつたと言ふのですから、万人に一人もない美人だつたのでせう...
芥川龍之介 「結婚難並びに恋愛難」
...何かしら異状に冷たい固いものがかれの大腿(ふともも)を横から押しているのです...
谷譲次 「踊る地平線」
...腿(もも)は肥(ふと)ってよくくくれ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...左の大腿部をやられて...
野村胡堂 「呪の金剛石」
...「リンゲル」看護長が大きな注射器を持ってきてシゴイさんの腿のところへすばやく注射した...
久生十蘭 「だいこん」
...ハッチソンは腿の上に右の足首を引き乗せると...
久生十蘭 「魔都」
...膝を折り曲げて大腿部へ縛りつけ...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...沢は腿まで埋まる吹き溜りだった...
松濤明 「槍ガ岳」
...女根と腿(もも)はオーグスブールに鎮坐して...
南方熊楠 「十二支考」
...先(ま)ず胸から腿(もも)へかけて羽毛(はね)をよく刈ってそれから鋭利な刃物(はもの)で腿と胴の間の外皮(かわ)を一寸ほど切る...
村井弦斎 「食道楽」
...其処(そこ)は人間の鼠蹊部(そけいぶ)というような処(ところ)で外皮を切れば腿の肉は胴の肉と離れているから篦(へら)で腿の肉を押開(おしひら)くとその下に腸が見えて薄い膜(まく)が腸を蔽(おお)っている...
村井弦斎 「食道楽」
...(c)なぜその太腿(ふともも)の値をもって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...クリスマスの晩は小さな七面鳥の腿の肉をくれた...
山川方夫 「その一年」
...腿(もも)と脛(すね)を慌(あわ)てて叩いたりこすったりしなければならなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...先の男は太腿(ふともも)...
山本周五郎 「風流太平記」
...腿の辺まで下りて来て...
蘭郁二郎 「足の裏」
...可憐(かれん)な腿(もも)を一本...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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