...右足を左の腿(もも)の上に積み乗せるようにしてその足先をとんびにしてすわってみた...
有島武郎 「或る女」
...下にして寝た方(はう)の腿(もも)のかろきしびれを...
石川啄木 「悲しき玩具」
...大腿部(だいたいぶ)から以下を切断しなければならないのだけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...寝間着の上から掌(てのひら)で大腿部(だいたいぶ)を切る真似(まね)をして見せ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...一寸した阪路を下る車に主人は脾腹(ひばら)と太腿(ふともも)をうたせ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...蛙の腿(もも)を啣えながら鎌首(かまくび)をたてゝ逃げて行く...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その巨大な乳房と腿とは...
豊島与志雄 「朝やけ」
...醫者(いしや)はお品(しな)の大腿部(だいたいぶ)を濕(しめ)したガーゼで拭(ぬぐ)つてぎつと肉(にく)を抓(つま)み上(あ)げて針(はり)をぷつりと刺(さ)した...
長塚節 「土」
...右手の上に太腿を乗せて押さえた...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...肩も胸も両腿も青銅に包まれ...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「かなしき女王」
...袴の下から覗いている腿引の付け紐がほどけてしまって引きずっているのが見える...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...腿をナイフでやられました...
三好十郎 「肌の匂い」
...大腿骨のあたりの傷が...
三好達治 「測量船」
...痛いほど張った太腿(ふともも)...
山本周五郎 「寒橋」
...大腿骨(だいたいこつ)の付根を脱臼(だっきゅう)して...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...木の根で、脛(すね)、腿(もも)、それから臀(しり)をひっかかれる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...閹人たちは踊りが高潮に達した時に小刀をもって腕や腿を傷つける...
和辻哲郎 「『偶像再興』序言」
...あるいはまた華やかな布に包まれた腰や薄衣の下からすいて見える大腿のあたりの濃艶さも...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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