...おど/\した顔付からある快感をむさぼりながら少しづゝ腹癒せをやりながら歩いた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...いつぞや抗議を持込んで来た婦人たちが腹癒せの仕返しらしく...
薄田泣菫 「独楽園」
...また自分自身に対する腹癒せであった...
豊島与志雄 「悪夢」
...その腹癒せに……というよりも何だか逆上(のぼ)せて...
豊島与志雄 「女と帽子」
...せめて腹癒せだった...
豊島与志雄 「操守」
...保子の日記を見出せない腹癒せをし...
豊島与志雄 「反抗」
...その腹癒せもあって...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...その腹癒せの気味もあって...
豊島与志雄 「変な男」
...その腹癒せに、少しく毒づいてみたいだけさ...
豊島与志雄 「無法者」
...あの華魁人形はその腹癒せに...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...長い間散々なぶりものにされた腹癒せが一ぺんに出來たやうな氣がしたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大概(たいがい)の男は夢中になりますよ」「清八はそんなにお小夜に夢中だつたのか」「お孃さんに嫌はれた腹癒せですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうせ持てない奴の腹癒せでせうが」「さう言へば娘ばかり狙つてゐるやうだな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...散々小夜菊におもちやにされた腹癒せに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...其腹癒せに人を斬つたと云ふに過ぎぬ話で...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...腹癒せにやたら母親を罵り散しながら往生するのであつた...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...せめてもの腹癒せに敵の馬を刎ね其首を持歸つて置いたと聞いた...
南方熊楠 「人柱の話」
...四月はじめにぽつぽつ咲いたのがせめてもの腹癒せ...
山本笑月 「明治世相百話」
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