...この腰抜けでも打つと云うなら...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...そこら中唾(つばき)だらけだ」「腰抜け彌八の土用風邪の真似に身が入ったんですよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...丹波彌八郎といったような」「誰があんな腰抜け彌八なんかを張り合って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...矢張りお房と腰抜け彌八郎の外には...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...腰抜け彌八の色文などは一通も混じっては居りません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この腰抜けめ!警防団員 何を...
三好十郎 「樹氷」
...しかし、これは、以前の痴呆(ちほう)状態からの錯誤(さくご)とは全くちがって、集中から来るエネルギッシュな倒錯である)……女は豚だ! お前はメス豚だ! マタを上にして、ひっくり返っているメス豚だ! ヘ! そいで、おれは、役立たずの、腰抜けの、モウロクだ! ヒヒヒヒ! にゃあに、ヘヘ、オスの種豚が一匹いさえすりゃ、お前なんぞ、なんにも要(い)りゃしねえんだあッ! (泥だらけの手で村子の裸の肩をわしづかみにする)村子 なにょするのよッ! バカ! だって、しかたがないじゃないのよッ! 私のせいじゃないじゃないか! 誰だって、人間そんなふうにできているんじゃないかッ!佐山 なにを、豚め! ちきしょうッ! (村子の頬をなぐる)村子 バカ! バカッ! 木戸のバカッ! (これも倒錯に陥って、わめきながら、両手で佐山の頭をかきむしる)い、い、いくらいっても、わからない! こんだけ私が、あんたのこと、愛しているのが、わからないの! わからなきゃ、どんなふうにでもしておくれ! 殺してくれッ!佐山 よおうしッ! バイタめ! (両手を村子の肩にかけて、のしかかって行く...
三好十郎 「胎内」
...おれは決闘を申し込まれて逃げるほど腰抜けではない...
山本周五郎 「はたし状」
...腰抜け扱いされても...
夢野久作 「斜坑」
...「あの腰抜けの源次に何が出来ようかい」と云わぬ半分の大ザッパな調子でタカを括(くく)っているらしかった...
夢野久作 「斜坑」
...日本の警察を紐育(ニューヨーク)や市俄古(シカゴ)あたりの腰抜け警察と間違えるような低級な連中ばかりだろうとは夢にも思いませんでしたからね...
夢野久作 「暗黒公使」
...近頃流行(はやり)の腰抜け面(づら)とは違うわい...
夢野久作 「名君忠之」
...腰抜け」道も塞(ふさ)ぐばかり...
吉川英治 「上杉謙信」
...武士に珍らしい腰抜けじゃと...
吉川英治 「剣難女難」
...あわれ外道とも思(おぼ)せ、腰抜けとも思せ、犬畜生ともお蔑(さげす)み下されたく候さりながら、大月玄蕃だけは、かならず私の腕にて刺止(しと)め申す自信これ有り候ゆえ、お身ご不自由なる兄上様は郷里月巣庵にてご安養のほどひたすらねがい上げ奉り候また千浪殿も、拙者ごとき者は、世に亡き者と思い諦められ、ご帰国の上、他家へのご縁をお求めなさるべく、この二つだけは、外道(げどう)の奈落(ならく)より新九郎が本心の合掌、卑怯ながら涙願熱望つかまつり候新九郎御兄上千浪どの二伸、今生(こんじょう)の拝顔も怖らくは今日を限りと覚え候、お情けには、武士を捨てたる野良犬の後をお尋ね下さるまじく、さらばご息災を蔭に祈りて、無恥の酔言を書き捨てて茶屋よりこのまま消え去り申すべく候………………読み終った時、春日重蔵の顔色はまッ蒼...
吉川英治 「剣難女難」
...その昔の腰抜け侍春日新九郎に討たれてしまえ」地声を現した新九郎は...
吉川英治 「剣難女難」
...そういう腰抜けの先輩を追いかけるのは愚かである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...われながら見さげ果てた腰抜け野郎だと...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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