...肩で風切る武士(さむらひ)の腰の物に...
石川啄木 「菊池君」
...肩で風切る武士の腰の物に...
石川啄木 「菊池君」
...竜次郎は着衣類や大の腰の物を残したからだ...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...さすがに腰の物だけは残されてあったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...あれは歩兵さん方でございます、はじめに参りましたのが土屋様のお邸の歩兵さん、あとから鉄砲を持って参りましたのが西丸の歩兵さん、今にもこれへ押上って参ることと思います、お腰の物、お懐中物、残らず次へ持参致させました」「小癪(こしゃく)にさわる奴共」とおこったけれども、彼等を相手に争う気にもなれません...
中里介山 「大菩薩峠」
...一等賞にはこの村正の刀――」「そんなお腰の物なんていらないわ...
中里介山 「大菩薩峠」
...逃げ腰になって腰の物を受取る奴があるものか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御腰の物の拵(こしら)へも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...腰の物は鞘(さや)ごと拔いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――石津右門というのは、五十前後の鬼が霍乱(かくらん)を患ったような悪相の武家、眼も鼻も口も大きい上に、渋紙色の皮膚、山のような両肩、身扮(みなり)も、腰の物も、代表型(ティピカル)な浅黄裏(あさぎうら)のくせに、声だけは妙に物優しく、折目正しい言葉にも、女のような柔かい響きがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...白洲(しらす)へ出て述べ立てゝ見るがいゝ」「何を」「それからこの腰の物は後日の爲に預り置く...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...突つ込んだことを訊くとジロジロ人の顏を見ながら腰の物などを捻(ひね)くりやがる」八五郎は足の埃を叩いてにじり上つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...翌る日髮の道具と腰の物を賣つて三百兩になる筈で御座いました」お嘉代の調子は上摺(うはず)りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一々御腰の物を拜見するわけにも行かないぢやないか」「何んとか手はないものでせうかね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ご大切のお腰の物よごしまして相済みません...
三好十郎 「斬られの仙太」
...瀬田は腰の物の亡(な)くなつたのを知つた...
森鴎外 「大塩平八郎」
...用心金(ようじんきん)と衣類腰の物とには手は着けない...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...眩(まば)ゆいばかりな衣裳や腰の物を着けていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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