...このとき胸腔と腹腔との中は真赤だったのだ...
海野十三 「人体解剖を看るの記」
...それら無数の巨大な口腔が...
谷譲次 「踊る地平線」
...私は自分の口腔(こうこう)に吉野の秋を一杯(いっぱい)に頬張(ほおば)った...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...その音源はお園からは十メートル近くも離れた上手(かみて)の太夫(たゆう)の咽喉(のど)と口腔(こうこう)にあるのであるが...
寺田寅彦 「生ける人形」
...既に私の顔の皮膚は黒褐色に焼け爛れ、やがて鼻腔や、眼窩からも出血するようになる...
外村繁 「澪標」
...そのまったくの温情にたいして満腔(まんこう)の感謝を覚ゆるのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...鼻腔が可笑(をか)しいといふのぢやない...
中原中也 「夏と悲運」
...一字一画に満腔(まんこう)の精神が飛動している...
夏目漱石 「野分」
...先づ死骸の側に投り出してある玄能を見、首に卷付けた恐しく頑丈な綱を見、それから死骸の髮の生際(はえぎは)、眼瞼の裏、鼻腔(びこう)、唇、喉などとひと通り見終つて、何にかしら腑(ふ)に落ちないものがあるやうに首を捻(ひね)ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...*3紙腔琴(シャルマンカ)長方形の箱の中に音を発する装置があり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それが細胞組織やあらゆる体腔(たいこう)を膨脹(ぼうちょう)させ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...あれを君が保存して呉れた労に満腔の感謝を抱いてゐる...
牧野信一 「凩日記」
...熱気が口や鼻腔から激しく噴出した...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...彼はヒヽヽヽヽと嗤ふが如き陰気な声をあげて大きな口腔(くち)を天井へ向けてあんぐりと開いた...
牧野信一 「夜見の巻」
...強く鼻腔を刺戟し初めた……が……そのまま無理に平気を装って...
夢野久作 「戦場」
...全部の木牛流馬の口腔のネジを左にまわし...
吉川英治 「三国志」
...うつろに鼻腔を鳴らした...
吉川英治 「私本太平記」
...馬は鼻腔をひらいて...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??