...この五六日水気の来たような感じのあった右の足の腓(こむら)の筋が...
田中貢太郎 「地獄の使」
...腓(ふくらはぎ)のところどころがずきずきと痛む...
田山花袋 「一兵卒」
...人間の頭部「かうべ」「くび」に連関して「かぶと」「かむり(冠)」「かぶり」「かぶ(株)」「かぶ(頭)」「くぶ(くぶつち)」「こぶ(瘤)」「かぶら(蕪菁)またかぶ」「かぶら(鏑)」「こむら(腓)」「こむら()」などが連想される...
寺田寅彦 「言葉の不思議」
...腓(こむら)に何か重い物を縛りつけているようで...
直木三十五 「南国太平記」
...綱手が自分の腓を揉んでいる時...
直木三十五 「南国太平記」
...いつの間にか、腓から、向う脛も、探ると、べっとりと、指が粘って、脚絆の上へも、微かに血が滲み出していた...
直木三十五 「南国太平記」
...斉興の腓を揉んでいた...
直木三十五 「南国太平記」
...腓(ひ)は細かつた...
中原中也 「在りし日の歌」
...腓(ふくら)っ脛(ぱぎ)に...
久生十蘭 「一の倉沢」
...腓返(こむらがえ)しでもしたのかなァ」と...
久生十蘭 「キャラコさん」
...腓(ふくらはぎ)も真黒(まっくろ)です...
アナトール・フランス 岸田國士訳 「母の話」
...顏は見なくとも腓脛を見てお腹は何時も一杯になつてゐた...
室生犀星 「巷の子」
...腓腸(ふくらはぎ)の贋物(にせもの)を食っ附けて歩いているのよ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...腓(こむら)のたくましく膨れた顔をしかめたような女がくるくるとまわされながらステージの前でいった...
山川方夫 「その一年」
...腓(こむら)を手当てしてやったばかりの将校候補生の繃帯を今一度解いて...
夢野久作 「戦場」
...後方から味方の弾丸に腓(こむら)を射抜かれたのです...
夢野久作 「戦場」
...時日が経過すれば自然と回復すると思いますから……視力の方が二頭腓脹筋(にとうひちょうきん)の回復よりも遅れるかも知れませぬが……」「ウム...
夢野久作 「戦場」
...この腓(こむら)を上官から撃たれたのです……この包を妻に渡さない間は...
夢野久作 「戦場」
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