...ビルの中には腐臭が漂っていた...
...割れた卵から腐臭が立ち込めていた...
...この川の水は腐臭がするから、魚は住めない...
...彼女の靴からは腐臭がしていて、周りが不快になった...
...古い本のページから腐臭がして、読めなかった...
...腐臭(ふしゅう)のようにかぎわけられた...
梅崎春生 「桜島」
...その膿み爛れて腐臭を発する身体に寄り添うて...
橘外男 「仁王門」
...パッカースンの屍体腐臭を発す...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...その創(きず)が腐臭を放つがゆえだともいい...
中島敦 「李陵」
...腐臭をたてるぞっとするような肉だけだ...
久生十蘭 「海難記」
...腐臭が立つのもかまわずに座敷つづきの雑倉の板の間に安置した...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...けれど腐れる者ほど自己の腐臭には気づかない...
吉川英治 「三国志」
...必ず腐臭(ふしゅう)がともなっていた...
吉川英治 「三国志」
...溝をのぞけば溝も腐臭(ふしゅう)...
吉川英治 「三国志」
...木陰にはいれば木陰にも腐臭...
吉川英治 「三国志」
...その前方には悪夢めいた暗い虹色の可塑的な円柱が腐臭をまき散らしつつ直径五メートル(*38)の膿瘻いっぱいにじくじくと広がり不浄なる速度を加え進路上には再び募り行く青白い深淵の蒸気が螺旋を巻いていたのだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...それゆえに私は腐臭を帯びた人間を価値高きものとして尊敬した...
和辻哲郎 「転向」
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