...灰色の腐肉が続いているのは...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...神性的な腐肉である...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...一顧(いっこ)の価値もない腐肉の塊であると観じて...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...これはかれらが腐肉(ふにく)や糞堆(ふんたい)をその定住の楽土(らくど)としているからであろう...
寺田寅彦 「蛆の効用」
...これは彼らが腐肉や糞堆(ふんたい)をその定住の楽土としているからであろう...
寺田寅彦 「自由画稿」
...あるいはまた食っているうちに鼻が腐肉の臭気に慣らされて無感覚になったということも可能である...
寺田寅彦 「とんびと油揚」
...飛んでいるうちに突然強い腐肉臭に遭遇したとすれば...
寺田寅彦 「とんびと油揚」
...一八一五年は獲物の腐肉である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...片ッ端から腐肉を殺(そ)いで骨とし...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...それは宵闇にさびしくふるへて影にそよぐ死(しに)びと草(ぐさ)のやうになまぐさくぞろぞろと蛆蟲の這ふ腐肉のやうに醜くかつた...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...腐肉の臭いをかいでいたが...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...腐肉あさりもする...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...運命の暗い月夜を翔けさり夜浪によごれた腐肉をついばみ泣きゐたりしがああ遠く 飛翔し去つてかへらず...
堀辰雄 「「青猫」について」
...蛙の腐肉を蟻の穴へと手伝って運んでやる...
松永延造 「職工と微笑」
...犬と腐肉を争っているのを見た...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...死馬の腐肉(ふにく)にたかっている飢民(きみん)があった...
吉川英治 「私本太平記」
...主人公がいささかな腐肉の附いた牛骨を道で拾い...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...死屍や腐肉の味覚が...
蘭郁二郎 「幻聴」
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