...脾腹をしたたか突かれて眼をまわしたので...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...肩と脾腹からは、ますます血をふきだして、いまにもガックリとまえにのめりそうです...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...脾臓はたちどころにパンクするに決まっている...
永井隆 「この子を残して」
...お濠へ放り込んだに違ひありません」「そんな事だらうな」「あつしの脾腹がまだズキンズキンしてをりますよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ほの蒼く脾弱(ひよわ)そうに小枝を走らせている箇所がある...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...脾腹(ひばら)にはいった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...大抵な小児(こども)は脾疳(ひかん)という病気のように手も足も細く痩(や)せて腹ばかり垂れそうになっている...
村井弦斎 「食道楽」
...正さん」脾腹の傷より...
山本周五郎 「お美津簪」
...生れつきの脾弱(ひよわ)で...
吉川英治 「私本太平記」
...脾弱(ひよわ)い子が一人あるといっていたのも本当であろう...
吉川英治 「私本太平記」
...流星のごとく忍剣の脾腹(ひばら)をねらって...
吉川英治 「神州天馬侠」
...「くそッ」「ちいッ」三、四人、いちどに丹波の前後から組みついて、脾腹(ひばら)、首すじ、籠手(こて)、深股(ふかもも)、滅茶滅茶に突いたり、斬ったりしてしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
...肝(かん)、心(しん)、脾(ひ)、肺(はい)、腎(じん)の五臓は、五志、五気、五声にあらわれて、色にも出(い)で、ことばにも隠せぬものでおざる...
吉川英治 「新書太閤記」
...さなきだに重体の多市は脾腹(ひばら)を衝(う)たれてひとたまりもなく...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...脾腹(ひばら)へ当身(あてみ)! たった一突き...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...また犬の脾腹(ひばら)を蹴とばした...
吉川英治 「宮本武蔵」
...斜めから武蔵の脾腹(ひばら)を窺(うかが)うように低くつめ寄って来る...
吉川英治 「宮本武蔵」
...――娘ッ」脾腹(ひばら)から抜いた血の刃(やいば)が...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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