...ただでさえ脾弱(ひよわ)いのが益々病身になってしまいましたが...
芥川龍之介 「妖婆」
...「うーむ」スミス中尉は脾腹をおさえ...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...脾胃(ひい)を害(そこな)い頓死云々(うんぬん)...
江見水蔭 「備前天一坊」
...脾肉(ひにく)の嘆といった言葉をも思わせる...
高見順 「いやな感じ」
...脾肉の歎を感ずるのが当然だ...
豊島与志雄 「条件反射」
...ある種の腹部腫脹は“脾臓−腹”と呼ばれる...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...今の肋膜炎――昔の所謂(いわゆる)脾腑(ひふ)を揉んで病気になり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...栗色の髪と灰緑(ヴェル・グリ)のメランコリックな眼をもった脾弱そうな皇帝で...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...政権利権の脾胃虚病(ひいきょや)み...
夢野久作 「近世快人伝」
...得たりと背後(うしろ)の男が袴腰を避けて突き出した一刀が作左衛門の脾腹を突きとおすよと見えた...
吉川英治 「剣難女難」
...彼の脾腹(ひばら)を木剣の尖(さき)でドンと衝き当てたので...
吉川英治 「剣難女難」
...――切ッ尖三寸新九郎の脾腹(ひばら)をえぐったかと見えた時ゴーッという濁流の渦が...
吉川英治 「剣難女難」
...忍剣の片足がどんと彼の脾腹(ひばら)をけとばした...
吉川英治 「神州天馬侠」
...脾肉(ひにく)の嘆きもなく...
吉川英治 「新書太閤記」
...それと、五十五の坂にかかった人間の生理的な焦躁とか、我慢のおとろえとか、脾(ひ)、肝(かん)、心(しん)、腎(じん)、肺(はい)の五臓の衰気も多分に手伝うていることは疑いもない...
吉川英治 「新書太閤記」
...その脾腹(ひばら)へ深く刺しこんでいた彼の手の短刀が...
吉川英治 「新・水滸伝」
...かれの脾腹(ひばら)を狙ってきた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...締めつけて脾腹(ひばら)をひと突きに――と思ったが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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