...彼は卵を指さして見せた...
梅崎春生 「黄色い日日」
...また或るものは卵巣(らんそう)の中を刺し透し...
海野十三 「蠅」
...雁の卵生める状を問はしたまひき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...すると博士夫人は生み立(たて)の卵のやうな顔を一寸顰(しか)めた...
薄田泣菫 「茶話」
...ひとり一つずつの卵をもちよって...
壺井栄 「二十四の瞳」
...次の巻のいちばん初めのその人の句が「卵産む鶏(とり)」であって...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...自分の卵より他人の卵のほうを望んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一同はすっかり物理学者の卵になった気持で有頂天であった...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...逆にそういう素質の良い卵は...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...生卵ででも営養をとらなくっちあ一週二十一時間の授業が出来るものか...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...このあたりから力が衰える)三男 卵なんて...
新美南吉 「病む子の祭」
...まあ、そんなものだろう」長浜君は、鶏卵を、籠に一ぱい持ってきた...
野村胡堂 「胡堂百話」
...白い卵をかかえて...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...朝食、パン、牛肉煮、茹卵...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...孵卵(ふらん)器の中で少しずつ発生してゆく雛をみて...
森於菟 「オフ・ア・ラ・コック・ファンタスティーク」
...そうだわねえ幸坊」夕餉(ゆうげ)には卵を買って...
山本周五郎 「柳橋物語」
...官立も、私立も鳥打帽が大流行で、職業婦人の卵も、賢母良妻の雛(ひよ)っ子も、踵(かかと)の高い靴を穿いた...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...三河武士(みかわぶし)の卵(たまご)たちである...
吉川英治 「神州天馬侠」
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