...が、それは大抵受取った感銘へ論理の裏打ちをする時に、脱線するのだ...
芥川龍之介 「江口渙氏の事」
...そしてクルミの殻や蚊のつばさが線路に落ちるごとに脱線するようなことをなからしめよ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...」いよいよ脱線するばかりである...
太宰治 「津軽」
...脱線することが出来ないのを脱線するのが...
種田山頭火 「行乞記」
...……今夜はみんな酔ひすぎて(五人共)あぶなく脱線するところだつた...
種田山頭火 「其中日記」
...一杯やるときっと脱線する...
田畑修一郎 「石ころ路」
...ついでにもう一歩脱線すると...
寺田寅彦 「相撲」
...もう一つ脱線すると源頼光の音読がヘラクレースとどこか似通ってたり...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...しかし脱線することはなく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ここで少しく筆路が脱線するが...
中山太郎 「獅子舞雑考」
...僕の弱点としてどうしても脱線する気になれないのである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...合槌(あひづち)を打つと何處まで脱線するかわかりません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...若旦那の彌三郎が夢中になるわけで」八五郎の報告はまた飛んでもない方へ脱線するのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...間違ひ出すと何処迄も脱線するもの...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...曲り角や急勾配に来るとしば/\脱線するのが珍らしくなかつた...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...車が脱線すると、車掌が凡そ狼狽の気色のない調子で車中の客に向つて、皆さん、どうぞ、ちよいとお降りを願ひます、陽気の加減かまた/\車が脱れました――こんなに長閑な天気の日だと、車掌はこんな冗談などをいつたりするのであつた...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...……少々脱線するようだがここから話さないと筋道が通らないからね……しかも内地の近海漁業は二千五百年来発達し過ぎる位発達して...
夢野久作 「爆弾太平記」
...……ウン……そこでモウ一つ脱線するが...
夢野久作 「爆弾太平記」
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