...時によると脱線する事がないでもない...
芥川龍之介 「江口渙氏の事」
...孔子様の被仰(おっしゃ)るには「名前が正しくないと話が脱線する」と...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...そしてクルミの殻や蚊のつばさが線路に落ちるごとに脱線するようなことをなからしめよ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...」いよいよ脱線するばかりである...
太宰治 「津軽」
...……今夜はみんな酔ひすぎて(五人共)あぶなく脱線するところだつた...
種田山頭火 「其中日記」
...話は脱線するが、最近に見た新発明の方法によると称する有色発声映画「クカラッチャ」のあの「叫ぶがごとき色彩」などと比べると、昔の手織り縞(じま)の色彩はまさしく「歌う色彩」であり「思考する色彩」であるかと思われるのである...
寺田寅彦 「糸車」
...ついでにもう一歩脱線すると...
寺田寅彦 「相撲」
...文献学というものが軌道を脱線すると文化にとってどんなに有害であるかということを指摘論証しようという思想だが...
戸坂潤 「読書法」
...しかし脱線することはなく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ほんとうに脱線するかもしれない...
永井隆 「この子を残して」
...僕の弱点としてどうしても脱線する気になれないのである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...合槌(あいづち)を打つとどこまで脱線するかわかりません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...若旦那の彌三郎が夢中になるわけで」八五郎の報告はまた飛んでもない方へ脱線するのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...間違ひ出すと何処迄も脱線するもの...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...曲り角や急勾配に来るとしば/\脱線するのが珍らしくなかつた...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...車が脱線すると、車掌が凡そ狼狽の気色のない調子で車中の客に向つて、皆さん、どうぞ、ちよいとお降りを願ひます、陽気の加減かまた/\車が脱れました――こんなに長閑な天気の日だと、車掌はこんな冗談などをいつたりするのであつた...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...話は脱線するがこのアラスカ丸の船長はむろん独身生活者(ひとりもの)で...
夢野久作 「難船小僧」
...ところで又一つ脱線するが...
夢野久作 「爆弾太平記」
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