...寧(むし)ろ大抵の人が習俗をまつたく脱することが出来ないからだ...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「結婚と恋愛」
...自らこの境遇を脱することが出来なかったのであります...
伊波普猷 「琉球史の趨勢」
...その教へを脱する頃になつて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...この身脱する能(あた)はず...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...死生の間に超脱する丈の悟道なき一知半解の徒...
大町桂月 「金華山」
...然れども人生の歸趣は貸借の外に超脱するを如何せむ...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...いつまでもお手本の匂いから脱する事が出来ぬというのは...
太宰治 「芸術ぎらい」
...これはあたかも蛇(へび)の皮を脱するごとく...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...この困難を脱するものは云うまでもなくカントの空間説に外ならない...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...それから脱することを承諾したときには...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...やがて凡てから脱することのように感ぜられた...
豊島与志雄 「反抗」
...自分を死地に陥れたところの物を利用して反対に身を脱するのが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...わたくしは稿を脱するや否や...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...又は中途にして研究所を脱する者もあらん...
福澤諭吉 「人生の樂事」
...一時の当惑から脱すると...
吉川英治 「三国志」
...からくも死地を脱することができた...
吉川英治 「三国志」
...湿地(しっち)を脱するだけでもやっとだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...彼は苦患を脱する...
和辻哲郎 「ベエトォフェンの面」
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