...処々に脊を出してゐる黒い岩の辺(ほとり)などには...
石川啄木 「道」
...脊(せ)のすらりとした...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...脳髄から脊骨の内にある脊髄のほうへ続く途中にあたる小さな部分がある...
丘浅次郎 「脳髄の進化」
...お前が脊後へ退くときには...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...脊(せい)高(たか)く...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...町の角には傘をさして小供をおんぶした女が家から出て嬉し相に見てゐる脊中の小供に顏を横向きにして話してゐる...
千家元麿 「自分は見た」
...脊と鼻のたかい大學生がゐた...
太宰治 「道化の華」
...斧と大きな薪の束を脊負うて道をたどって来る人があった...
小泉八雲 田部隆次訳 「ろくろ首」
...軍治の脊丈が眼に見えて伸び始める頃になると...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...陸上には脊梁(せきりょう)山脈がそびえている...
寺田寅彦 「涼味数題」
...小僧の順吉に脊負(しょ)いださせた蒲団(ふとん)に替えた...
徳田秋声 「あらくれ」
...貸本屋は高い荷を脊負って歩いたもので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...肩と腰と脊(せ)の一部に感じた...
夏目漱石 「それから」
...全く火の玉を脊負っているような感じだ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...墜落する」「あなた風邪じゃないの? でなきゃ脊髄カリエスかなんかじゃない? それは...
山川方夫 「予感」
...その度びに脊骨の中が暗鬱な痛みを覚え...
横光利一 「旅愁」
...二人の頭の上には脊蟲のやうな草屋根...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...両脚は曲り歩くたびに脊(せ)を曲げて妙に腰を振る形態(かっこう)はちょうどゴリラの歩き振りを思わせる...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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