...濃(こまや)かなる一脉(みゃく)の煙は渠(かれ)の唇辺(くちびる)を籠めて渦巻きつつ葉巻の薫(かおり)高かりけり...
泉鏡花 「海城発電」
...地は大陰(いん)なるゆゑ水脉は九分火脉は一分なり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...越後の海浜(かいひん)八十里の中ほどに独立(どくりう)して山脉(さんみやく)いづれの山へもつゞかず...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...是以(こゝをもつて)今にいたりても入院(じゆゐん)の時は淵に血脉を沈(しづ)むと寺説(じせつ)につたふとぞ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...むろん一脉の温情は相互の間を通うてはゐるけれど(私としては葡萄二房三房あげたのがせい/″\だつた)...
種田山頭火 「行乞記」
...けれどもみのるは自分の心の脉(みやく)を一とつ/\調べて見る樣なはつきりした氣分で...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...まだ五年や十年の幕府の命脉はあるだらうと思つて居た...
塚原蓼洲 「兵馬倥偬の人」
...また長い間脉膊をみていた...
豊島与志雄 「子を奪う」
...脉膊(プルス)がただ少し……...
豊島与志雄 「子を奪う」
...されば之に代って昭和時代の東京市中に哀愁脉々たる夜曲を奏するもの...
永井荷風 「巷の声」
...法然は特に乞うて華厳宗の血脉(けちみゃく)並に華厳宗の書籍などを渡された...
中里介山 「法然行伝」
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中谷宇吉郎 「雪」
...彼(かれ)の血(ち)は高(たか)い脉(みやく)を打(う)つて...
夏目漱石 「門」
...贋金――つまり銅脉(どうみやく)と言はれたものゝ僞造行使は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まだ脉(みやく)の殘つてゐるお君を抱き上げた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一脉の關係があることは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...白雲をあやどる山脉はいよいよ迫りてかぶせかゝらん勢ひ恐ろしく奥山の雪を解かして清らかなる水は谷を縫ふて其響凄し...
正岡子規 「かけはしの記」
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渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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