...濃(こまや)かなる一脉(みゃく)の煙は渠(かれ)の唇辺(くちびる)を籠めて渦巻きつつ葉巻の薫(かおり)高かりけり...
泉鏡花 「海城発電」
...脉(みゃく)は鳴る...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...人の凍死(こゞえし)するも手足の亀手(かゞまる)も陰毒(いんどく)の血脉(けちみやく)を塞(ふさ)ぐの也...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...かるがゆゑに火脉は甚(はなはだ)稀(まれ)也...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...火脉(くわみやく)の気息(いき)に人間(にんげん)日用(にちよう)の陽火(ほんのひ)を加(くはふ)ればもえて焔(ほのほ)をなす...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...かの古墳(こふん)はいよ/\時平が血脉(けちみやく)の人なるべし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...君こそ僕よりも脉(みやく)がない...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...けれどもみのるは自分の心の脉(みやく)を一とつ/\調べて見る樣なはつきりした氣分で...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...また長い間脉膊をみていた...
豊島与志雄 「子を奪う」
...香風脉として面を撲つ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...されば之に代って昭和時代の東京市中に哀愁脉々たる夜曲を奏するもの...
永井荷風 「巷の声」
...蝶影(てふえい)片々たる閑庭異様なる花香(くわかう)の脉々として漂へるを知るべし...
永井荷風 「来青花」
...法然は特に乞うて華厳宗の血脉(けちみゃく)並に華厳宗の書籍などを渡された...
中里介山 「法然行伝」
...脉を打ってきらめいている...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...銅脉(贋金(にせがね))を拵へる相談ぢやあるまいな」「こちとらの雁首(がんくび)に祟(たゝ)るやうな物騷な話ぢやありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...頸動脉(けいどうみやく)を切つた上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一「セカンド」は大抵(たいてい)脉(みやく)の一動(いちどう)に同(おな)じ...
福澤諭吉 「改暦辨」
...そしてもつと亂脉な...
吉川英治 「折々の記」
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