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伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...緑雨も毒舌家とか皮肉屋といはれる半面に情に脆いところがあつて...
伊庭心猿 「緑雨と一葉」
...今は唯情(なさけ)に脆い風(かぜ)の出來心(できごゝろ)を...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...脆いか脆くないか...
梅崎春生 「狂い凧」
...いかにも脆い姿になつてゐる...
鈴木三重吉 「金魚」
...私は瓦であった、脆い瓦であった、自分から転げ落ちて砕けてしまう瓦であったのだ...
種田山頭火 「砕けた瓦」
...涙脆いという意味では...
戸坂潤 「社会時評」
...自分自身による組織として見れば如何に脆いもので又如何に限度の狭いものであるかが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...そんな脆いんじゃないと思っても...
豊島与志雄 「操守」
...「私は人間の頭があんなに脆いものだとは思いませんでした...
豊島与志雄 「変な男」
...それにしても我が国婦人の服装たるやなんと脆い感じのするものだらう...
中原中也 「三等車の中(スケッチ)」
...……細工をしすぎたコップほど脆い...
久生十蘭 「金狼」
...僕には彼女の心臟が硬いのか、脆いのか、分らなくなる...
堀辰雄 「不器用な天使」
...小さな、脆い器具類は、手にとり上げると、すぐ壞れるので、いそいで元の場所に置かれた...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から」
...涙脆い同心が宰領して行くことになると...
森林太郎 「高瀬舟」
...情の脆い人等の住むあたりに響き渡れば好いに...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...町人の身代と言うものは脆いもので...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...この危く脆い心をそれぞれ持ち廻って動いてやまぬのが人の世界だと思うと...
横光利一 「旅愁」
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