...脆いたなり伸ばした手を...
芥川龍之介 「邪宗門」
...今は唯情(なさけ)に脆い風(かぜ)の出來心(できごゝろ)を...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...脆いか脆くないか...
梅崎春生 「狂い凧」
...烈しくして脆いこの表現の妙は悉くその性格の中正を捉へた彫刻的契機から発する...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...私は瓦であった、脆い瓦であった、自分から転げ落ちて砕けてしまう瓦であったのだ...
種田山頭火 「砕けた瓦」
...みのるは昔の脆い師匠のおもかげを見た樣に思つてその返事が涙でふさがつてゐた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...涙脆いという意味では...
戸坂潤 「社会時評」
...何だか清く脆いという感じの人だった...
豊島与志雄 「幻覚記」
...蝶の敏感な触角と脆い生活力...
豊島与志雄 「春」
...女はまるで脆い器みたいなもんだでなあ...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...それにしても我が国婦人の服装たるやなんと脆い感じのするものだらう...
中原中也 「三等車の中(スケッチ)」
...むなしくかすてらの脆い翼(つばさ)をばたばたさせる...
萩原朔太郎 「青猫」
...脆い気持ちになり...
林芙美子 「瀑布」
...情に脆い小圓太はもう鼻をつまらせていた...
正岡容 「小説 圓朝」
...正直だとか、内氣だとか、涙脆いとか、人がよすぎるとか、品行方正だとかいふのは、みんなの期待する事では無かつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...涙脆い同心が宰領して行くことになると...
森林太郎 「高瀬舟」
...町人の身代と言うものは脆いもので...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...そんな脆いものじゃあるまい」と...
吉川英治 「新書太閤記」
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