...赤茶は脆(や)つこい物で...
薄田泣菫 「茶話」
...岩の質が更に脆弱(ぜいじゃく)になって...
高浜虚子 「別府温泉」
...横田河原(よこたがはら)の一戰に脆(もろ)くも敗れしに驚きて...
高山樗牛 「瀧口入道」
...脆(もろ)いもので...
寺田寅彦 「鴫つき」
...脆いのではない、この手でやられては、誰でも免(まぬが)れる由はあるまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...女に対しては脆(もろ)いものだという過去の経歴を自白せざるものあるを悲しむ...
中里介山 「大菩薩峠」
...人の意志に脆(もろ)く服従するごとく思うものあるが...
新渡戸稲造 「自警録」
...脆(もろ)くも天火に焼き尽された...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...脆い気持ちになり...
林芙美子 「瀑布」
...要石(かなめいし)にあたるあたりの氷が歪(ひず)んで脆くなっている...
久生十蘭 「白雪姫」
...その建物はべつに脆(もろ)そうな有様をほとんど示していなかった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...そのまゝ悪人は脆くも虚空をつかんで悶絶した...
牧野信一 「三田に来て」
...苦痛や困難を背中や肩で支えて来たことのない人間のまことに脆い場合です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...我々の脆(もろ)く弱い生命がこうむるさまざまな不幸までも神性と見るに至っては...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...脆(もろ)くとも醜くとも問わないであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...調子の低い而(さう)して脆相(もろさう)な程美しい言葉で愛想(あいそ)よく語つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...脆弱(ぜいじゃく)な分子もあるが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...そういう情涙も脆(もろ)さも多分にある人には違いないが...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??