...脂下(やにさが)る次第には行(ゆ)かない...
泉鏡花 「薄紅梅」
...自分の指先をアルコールのついた脱脂綿で拭(ぬぐ)って...
海野十三 「少年探偵長」
...次に國ができたてで水に浮いた脂のようであり...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...わかい牝牛(めうし)の腎臓脂肪(じんぞうしぼう)へチーズを交ぜ...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...片目の目脂(めやに)が少し減つたと思ふと...
徳田秋声 「チビの魂」
...相変らず臙脂系統の衣類だが...
豊島与志雄 「花ふぶき」
...屍体とはいえまだ脂っけがたっぷりで...
中里介山 「大菩薩峠」
...この暑さに脂肪が焼けて苦しいと見えて...
夏目漱石 「それから」
...松には脂(やに)がある...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...久し振りだなア」少し脂下(やにさが)りに銀煙管を噛んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――こいつは人間を斬つた脂(あぶら)だぜ」島吉はさゝやきます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...骨細で脂(あぶら)が乘つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...豚の脂(あぶら)のかたまったようなコプラというものが出て来ます...
宮原晃一郎 「椰子蟹」
...大家にならんとする前の作者の脂ののりかたと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...○蚕豆(そらまめ)の上等は百分中に蛋白質が弐割八分余、脂肪が一分三厘、含水炭素が四割九分、繊維が一分二厘、余は水分なり...
村井弦斎 「食道楽」
...いぶされたような脂じんだ臭気がある...
山川方夫 「その一年」
...眼脂(めやに)だらけの眼でじろじろ相手を眺めまわした...
山本周五郎 「似而非物語」
...お隣を見ると脂粉(しふん)の娘が...
吉川英治 「江戸三国志」
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