...その窓枠はよく見ると臙脂色に塗ってあった...
海野十三 「宇宙女囚第一号」
...脂汗(あぶらあせ)が浮んで軈(やが)てタラタラ流れ出した...
海野十三 「空襲葬送曲」
...犯人は牌(こま)に塗った毒薬をアルコールのついた脱脂綿で拭うことに夢中になって...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...それが脂肪の塊りみたいな...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...雲脂(ふけ)だらけな頭をした亭主を胸に抱へて...
薄田泣菫 「茶話」
...脂肪の多いのは餌が良いからで...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...それに目の中に赤く血走つて毛穴の汚れた青白い皮膚には脂が冷たさうに光つてゐた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...傍にお銀も脱脂綿や油紙のようなものを整えていた...
徳田秋声 「黴」
...眼の少し下って肥(こ)え脂(あぶら)ぎったおかみは...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...官僚的ファシズムは之を更に法制局的に脱脂しようと企てる点にあるのである(この対立によって例えば内閣審議会・選挙粛正・〔司法〕権のファッショ化・等々が発生する...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...脂っけの少い滑らかな皮膚をしていて...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...彼の腹は脂ぎって孕(はら)み豚の如くにふくらんでいる...
中島敦 「南島譚」
...脂(やに)だらけの歯を遠慮なく剥(む)き出して...
夏目漱石 「坑夫」
...研屋忠兵衞に血脂(ちあぶら)を落さしたとは夢にも思はねえ」「でも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...年のせゐかひどく脂が乘つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一羽でこんなのの十羽分以上は脂肪(あぶら)がのつてゐますよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...皆脂粉を傅(つ)け盛んに粧飾し...
南方熊楠 「十二支考」
...即ち蛋白質壱割弐分、脂肪六分、含水炭素五割四分ありて米および麦に優れり...
村井弦斎 「食道楽」
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