...僅かに残る幾日かの生への執着(しゅうちゃく)を能うるかぎり貪(むさぼ)りつくしたいと考えたからだった...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...其処(そこ)に煙突の一本も能う可くば設(もう)けたくないものである...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...」「それは能うござんしたなア...
永井壮吉 「人妻」
...あなたの物でなくツて能うござんした...
永井壮吉 「人妻」
...余の姿を見ると能う來たのうと例の大口を開いて反齒を剥き出しながら驚いたといつたやうな顏をしていつた...
長塚節 「佐渡が島」
...どうも能う舞ふといつた...
長塚節 「佐渡が島」
...私の能う限り精密に調査した結果...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...能うる限りの活躍をせしめること...
槇村浩 「我々は牢獄で何をなすべきか」
...「名人くらべ」の末尾を見ると「戒名の処は南泉寺に居つた時分能う調べて書いて置」いた...
正岡容 「根津遊草」
...すべての個体はその存在において能う限り持続することに努めている...
三木清 「哲学入門」
...自己の行為を完全に為し能うために知識をもたねばならぬということも...
三木清 「哲学入門」
...かくて後肢を以て能う限りの棗を窃(ぬす)めど後肢のほかは少しも動かさず...
南方熊楠 「十二支考」
...能うかぎり進歩的効果のあげられることを...
宮本百合子 「鴎外・漱石・藤村など」
...且つ能うべくは新たな田を...
柳田国男 「海上の道」
...能う限りの資料を集めて見ようと思い...
柳田国男 「海上の道」
...まず能うかぎり簡略に述べておいてみよう...
柳田国男 「海上の道」
...こんどの滞在中には、能うかぎり、平家関係の遺蹟も歩き、また「都」の概念をよく観ておこうと心がけている...
吉川英治 「随筆 新平家」
...自分として能うかぎりな要意をもって書いたつもりである...
吉川英治 「随筆 新平家」
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