...實に厭味といふもの少しもなく淡泊な男である...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...淡泊な味に湯だった笹の香を嗅(か)ぐ心持は何とも云えない愉快だ」「そりゃ東京者の云うことだろう...
伊藤左千夫 「浜菊」
...「割合に金錢に淡泊な僕でも...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...菜は淡泊なるものを用うるとせり...
関寛 「関牧塲創業記事」
...金錢に淡泊な人に...
太宰治 「金錢の話」
...食ひ物に淡泊なれ...
太宰治 「津軽」
...食べものには淡泊なれ...
太宰治 「津軽」
...私たちには非常に淡泊な味のものに感ぜられる...
太宰治 「津軽」
...而もモルトケの如く政治上の功名に淡泊ならざるを甚だ惜むのみ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...これはちょっと淡泊なもので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...好くとか好かないとかいう純美淡泊なる感情も...
中里介山 「大菩薩峠」
...もっとも淡泊な食物でなければ食べられない...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...淡泊な方の趣味は東京に発達して居るのであらうか...
正岡子規 「病牀六尺」
...これを淡雪と称えて淡泊なるものなり...
村井弦斎 「食道楽」
...夏になると脂濃(あぶらこ)いものは不消化だから淡泊な食物に限るといって我慢して不味(まず)い物ばかり食べるような人は営養不足殊(こと)に脂肪分の不足で痩せるのです...
村井弦斎 「食道楽」
...甘鯛等淡泊なる魚をよしとす...
村井弦斎 「食道楽」
...第七茶粥(ちゃかゆ)と申すのは至(いたっ)て淡泊なもので...
村井弦斎 「食道楽」
...このごろ院は実際そうしたことに淡泊なお気持ちになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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