...心の中で感じたことを胸裏に秘めている...
...彼は胸裏に大きな夢を抱いている...
...痛みを感じた時、胸裏が圧迫される感覚がある...
...胸裏に積もった感情を吐露することが大切だ...
...彼女の歌は心に深く刻まれ、胸裏に残る...
...勿論小室の上に就ては夢の如き思ひの考が手古奈の胸裏に往來したことは幾度あつたか知れないが...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...審レ有二公胸裏之窈糾令々甚切者一...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...読者自身の胸裏にある同じようなものに火をつける...
寺田寅彦 「案内者」
...しかしこれが文学的作品として成立するためにはやはり読者の胸裏におのずから存在する一種の方則を無視しないものでなければならない...
寺田寅彦 「科学者と芸術家」
...猛き威も胸裏は暗に閉されて憤激やるに處なく...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...』其言聞きてヘレネーは胸裏の思亂されつ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...かかる多數の軍勢の胸裏に聲の有り無しを人の疑ふばかりにも...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...*憤慨を胸裏に宿すこと勿れ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...アカイア列王の*胸裏の思傷ましむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...大地を震ふポセードーン其警戒は空(あだ)ならず、 135一老人の姿取り諸將と共に歩を進め、アガメムノーン衆の王アートレ,デースの右の手を取りて勵まし、翼ある言句を彼に陳じ曰ふ、『アートレ,デーよ、今しがた、アキルリュウスの無慙なる心、胸裏に喜べり、アカイア軍の敗亡と 140死滅を眺め喜べり、ああ彼微塵の知慮も無し、見よ彼やがて亡ぶべし、神靈彼を倒すべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...この崇高なる未来を胸裏にいだいている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...胸裏に深く思出の種を蒔(ま)かずにはいなかった...
永井荷風 「草紅葉」
...この知らせを受けた鎌倉中の武士は智定房の胸裏を察して悲嘆したとある...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...胸裏(きょうり)の図案は三分(ぶ)二で崩(くず)れた...
夏目漱石 「草枕」
...われら教育ある士人の胸裏(きょうり)に潜(ひそ)んで...
夏目漱石 「草枕」
...私の胸裏に根強く印象されたものであつた...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...これを見てくれということさ」戸田が上着の胸裏を返してみせた...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...しこうしてその文字の中には胸裏に蟠(わだかま)る不平の反応として厭世(えんせい)的または嘲俗(ちょうぞく)的の語句を見るもまた普通のことなり...
正岡子規 「曙覧の歌」
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