...胸のすくような眺めである...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...あの胸のすくような名調子に変っていた...
海野十三 「西湖の屍人」
...さいぜんから太刀川青年の胸のすくような応対ぶりに見とれていたが...
海野十三 「太平洋魔城」
...これはインテリゲンチャにとっては胸のすくような演技である...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...一言にしていえば「胸のすくような切れた感じ」である...
中井正一 「絵画の不安」
...清岡は内心それ見ろと幾分か胸のすくような心地がした...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...胸のすくような江戸っ児(こ)で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...胸のすくような快男児であった...
野村胡堂 「胡堂百話」
...近頃は胸のすくような捕物はありませんね」ガラッ八の八五郎は先刻(さっき)から鼻を掘ったり欠伸(あくび)をしたり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何かこう胸のすくようなことはありませんかね」ガラッ八の八五郎は薄寒そうに弥蔵(やぞう)を構えたまま...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...胸のすくようなもの計(ばか)りでございました...
浜尾四郎 「殺された天一坊」
...こう、きちんとした、理路整然たる、胸のすくような、快刀乱麻を断つってえな風な、「ネー、テー、ドーン」といった調子で、断々乎として、生きて行きてえもんだ...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...近く総攻撃を開始して敵を海中に蹴落す胸のすくような大会戦をやると豪語し...
久生十蘭 「ノア」
...胸のすくような、という子は見かけないものね、この頃は特にそうね、子供のスケールが変に小さくなっていて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...聞くも胸のすくような心地がする」彼は...
吉川英治 「新書太閤記」
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