...胴乱の中では散銭が苦しさうに泣き声を立てました...
薄田泣菫 「小壺狩」
...旅商人は破けた古畳の上に転がつてゐた胴乱をとつて...
薄田泣菫 「小壺狩」
...胴乱(どうらん)をだらんとさげて...
太宰治 「おしゃれ童子」
...胴乱もたせては呉れなかった...
太宰治 「二十世紀旗手」
...煙管を胴乱に収めてしっかりと腰に差し...
田中貢太郎 「山の怪」
...それからまた胴乱(どうらん)と云って桐(きり)の木を刳(く)り抜いて印籠(いんろう)形にした煙草入れを竹の煙管筒にぶら下げたのを腰に差すことが学生間に流行(はや)っていて...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...私の妻の鞍にぶらさがつてゐる植物採集の胴乱を見て...
牧野信一 「バラルダ物語」
...圧搾(あっさく)用の鉄の螺旋器また無論大形の採集胴乱根掘り器などいろいろな必要器を持って行った...
牧野富太郎 「若き日の思い出」
...工場や集団農場から樺の木の胴乱を下げてやって来た労働者農民男女の見学団は...
宮本百合子 「刻々」
...陣中胴乱同二分一朱...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...煙草具としての胴乱の発達こそは...
柳宗悦 「樺細工の道」
...「胴乱」という字は何かの当字であろう...
柳宗悦 「樺細工の道」
...そうしてこれが胴乱(どうらん)の如く木型を用いる場合と...
柳宗悦 「樺細工の道」
...時折百姓たちが素晴らしい胴乱を腰に下げているのを見かけます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...箱形の胴乱(どうらん)を肩へ掛けた男が...
吉川英治 「江戸三国志」
...「めざまし草」の箱胴乱をかけた姿で...
吉川英治 「江戸三国志」
...目ざまし草の胴乱(どうらん)をかけた煙草屋(たばこや)ていの男...
吉川英治 「江戸三国志」
...飴売(あめう)りの胴乱を肩にかけた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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