...富子は過去にかの男の胤を宿したことがあるけれど...
豊島与志雄 「囚われ」
...「平田篤胤(ひらたあつたね)は...
蜷川新 「天皇」
...母親は高貴の胤(たね)を宿して自分を生んだと聽いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...世界希覯の多種の貴重生物をして身を竄(かく)し胤を留むるに処なからしめて...
南方熊楠 「十二支考」
...鏑木雲潭(かぶらきうんたん)(名祥胤...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その他の場合には羽衣天女の後胤(こういん)は...
柳田国男 「年中行事覚書」
...ご自身お望みなされたのでございますか」清胤は黙ってわが子の眼を見ていた...
山本周五郎 「城を守る者」
...左近頼該は四十三、頼胤は四十一歳、どちらかというと弟のほうが老けてみえるのは、幕府の枢機に与(あずか)って、激しい時代の潮流と闘っているためだろうか...
山本周五郎 「新潮記」
...頼胤はそう心をきめた...
山本周五郎 「新潮記」
...どこかの凄(すご)いような家の御落胤だと思い込ましといたからな...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...この期間中かのうす馬鹿なる御落胤は...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...必ずその胤栄(いんえい)が自身で読経(どきょう)にやってくる...
吉川英治 「剣の四君子」
...中山靖王(ちゅうざんせいおう)の後胤(こういん)であります...
吉川英治 「三国志」
...臣が祖先は中山靖王(ちゅうざんせいおう)の後胤(こういん)...
吉川英治 「三国志」
...常胤は紹介(ひきあ)わせた...
吉川英治 「源頼朝」
...隠れもない達人といわれる二代胤舜(いんしゅん)は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...胤舜に向い、「実は、拙者はあなた方こそ、今日の敵と思い、一人でもよけいに冥途(めいど)へお連れ申そうと、深く覚悟していたのですが、それが却って拙者にお味方下さるのみか、どうしてかようにおもてなし賜わるのか、不審でならぬが」すると胤舜は、笑って、「いや貴公にお味方した覚えはない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そのうちに誰からともなく、『あれは、山浦の舎弟だ』と云う声が伝わったので、直胤一門は、『何、真雄の弟だと?』と、眼をみはり直して、愈、事態は険悪(けんあく)な対立の相を呈した...
吉川英治 「山浦清麿」
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