...これが普通の場合だったら、旦那どの胤だと、胡魔化(ごまか)せるんだが、生憎(あいにく)と、その旦那どのというのは、女に子を産ませる力がないことが医学的に判っているのだ...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...確かに拙者は落胤で...
江見水蔭 「備前天一坊」
...これが蓮胤の命にかけても申し上げて置きたいところでござります...
太宰治 「右大臣実朝」
...千葉胤秀編となっているが...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...姫が本国で和邇を族霊とし和邇の後胤と自信せる姫が子を産む時自ら和邇のごとく匍匐(は)ったのであろう...
南方熊楠 「十二支考」
...平田篤胤が世上の俗神職の多くを謗(そし)りて...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...ときたま眼が合うと通胤は父にむかって射通すような視線を向けた...
山本周五郎 「城を守る者」
...眩(まぶ)しそうに通胤を仰ぎ見て云った...
山本周五郎 「城を守る者」
...その狂へる人の胤(たね)を宿し...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...将軍も漢朝の忠臣馬援が後胤ではないか...
吉川英治 「三国志」
...胤頼が、ゆり起していた...
吉川英治 「源頼朝」
...孫の小太郎成胤(なりたね)が...
吉川英治 「源頼朝」
...常胤の手を取って...
吉川英治 「源頼朝」
...二「そういうことも、噂に聞いて、承知してはおりますが」と武蔵は、弄(なぶ)られているのを承知の上で、「――しかし、その後には、権律師胤舜(ごんりつしいんしゅん)どのが、宝蔵院流の秘奥(ひおう)をうけ、二代目の後嗣(こうし)として、今もさかんに槍術を研鑽(けんさん)して、多くの門下を養い、また訪(と)う者は拒(こば)まずご教導も下さるとか伺いましたが」「あ、その胤舜どのは、うちのお住持の弟子みたいなものでね、初代覚禅房胤栄どのが、耄碌(もうろく)されてしまったので、折角、槍の宝蔵院と天下にひびいた名物を、つぶしてしまうのも惜しいと仰っしゃって、胤栄から教わった秘伝を、うちのお住持がまた、胤舜に伝え、そして宝蔵院の二代目にすえたのだ」何か、ぐずねたいい方をすると思ったら、この奥蔵院の日蓮坊主は、要するに、今の宝蔵院流の二代目は、自分の寺の住持が立ててやったもので、槍術も、その二代目胤舜よりは、日蓮寺の奥蔵院の住持のほうが系統も正しく本格なのだぞ――ということを、暗に外来の武芸者にほのめかせたい気持であったらしい...
吉川英治 「宮本武蔵」
...胤舜は師礼を執(と)っていう...
吉川英治 「宮本武蔵」
...宝蔵院の初代胤栄(いんえい)とは...
吉川英治 「宮本武蔵」
...直胤の鍛刀(うちもの)などよりは...
吉川英治 「山浦清麿」
...同時に、直胤の弟子、そのほか、かかる事あれかしと密(ひそ)かに祈っていた連中は、手を打って、わっと嗤(わら)った...
吉川英治 「山浦清麿」
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