...『梨も、林檎も、杏も、桃も、胡桃も、さくらんぼも、瓜も、苺も、はたんきやうも、栗も、皆んな雌蕋の底の膨れた所が大きくなつたものだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その感じを胡魔化すようにいっそうふざけてもみたが...
伊藤野枝 「転機」
...愛の衰にふりかける胡椒(こせう)...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...牧師のやうに胡散臭(うさんくさ)い顔をした...
薄田泣菫 「茶話」
...薄暗い木蔭で胡散そうな一人の男が...
薄田泣菫 「初蛙」
...家の中を胡粉(ごふん)の臭いでいっぱいにし...
高村光太郎 「回想録」
...・昼寝の顔をのぞいては蜂が通りぬけるもつれあひつつ胡瓜に胡瓜がふとつてくる・炎天のの(マヽ)虫つるんだまんま殺された・もいでたべても茄子がトマトがなんぼでも心中が見つかつたといふ山の蜩よ今から畑へなか/\暮れない山のかな/\追加一句・飯のしろさも家いつぱいの日かげ七月十二日月明に起きて蛙鳴を聴く...
種田山頭火 「其中日記」
...大胡坐(おおあぐら)で足袋(たび)をはき替(か)えたりしているのもある...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...流しの上へぺたりと胡坐(あぐら)をかいたと思うと...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...毎晩鼓(つづみ)の音(おと)と胡弓(こきゅう)のすすりなくような声が聞えた...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...……道理で胡散臭(うさんくさ)いと思ったよ」と...
久生十蘭 「金狼」
...冬亭の胡坐というのは...
久生十蘭 「西林図」
...それから牛乳を少しずつ注(さ)して行(いっ)てパセリを細(こまか)く刻んで入(いれ)て塩胡椒で味をつけて好(い)い加減な固さになった時ブリキ皿へ盛って上を夷(なら)してバターを少し載せてパン粉を振りかけてテンピで二十分ほど焼くのです」中川「マアその通りですけれども今日のは上等にして鯛の身と海老の身の湯煮たのとを加えてあります...
村井弦斎 「食道楽」
...佃煮(つくだに)にしたりしますが蕗味噌はどうします」妻君「先ず蕗の薹を湯煮ておきまして全体なら白胡麻ですが私どもでは胡麻の代りに南京豆を摺鉢でよく擂って味噌を交ぜてお砂糖で味をつけてその中へ蕗の薹を入れて鍋でよく煮たのです...
村井弦斎 「食道楽」
...これをどうして胡麻化(ごまか)すかと見ておりますと...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「なに、従事胡班とな?」関羽は、書物のあいだから一通の書簡をとり出して、これを知っているかと、胡班へ示した...
吉川英治 「三国志」
...上州大胡(おおご)の城主...
吉川英治 「新書太閤記」
...胡散(うさん)臭そうに私の言葉を聴いていた...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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