...そこには長椅子だの背中あわせの大椅子だの日除(ひよ)けだの...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...一枚の額のうらおもてに聖像とマルクスの顔が背中あわせに入れてあったりする...
谷譲次 「踊る地平線」
...それに背中あわせに三人ずつ...
林芙美子 「新生の門」
...」背中あわせの、芸人の男女に、田舎女の亭主らしいのが、大きい声で呶鳴(どな)ると、ボンヤリと当もなく窓を見ていた男と女は、あたふたと、恐れ入りながら、バスケットを降ろして蓋をあけている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...母と義父はもう寝床で背中あわせに高いびきなり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...恋女房が住んでいる家とは堀ひとつへだてた背中あわせ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...三津五郎の寮と田圃ひとつへだてた背中あわせ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...背中あわせのテーブルから...
久生十蘭 「あなたも私も」
...コナン・ドイルとヴィクトル・ユーゴーとが背中あわせしたりしていることは珍しくない...
平林初之輔 「現下文壇と探偵小説」
...背中あわせになれ」経営者がまず口火を切った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...櫂をあやつる人夫と背中あわせになり...
本庄陸男 「石狩川」
...彼女と背中あわせに...
吉川英治 「篝火の女」
...背中あわせに、女はそこらの梅を見ていた...
吉川英治 「三国志」
...――そしてやっと云う事には、二階へ上ってからも、右衛門七があまり話しかけないし、気まりが悪いので、二階の窓を細目にあけ、二人とも、背中あわせに、右衛門七は書(ほん)を見ているし、自分は往来を眺めていたが――今ひょいと気がついて、此店(ここ)の暖簾(のれん)の蔭をのぞくと、一人の編笠を被(かぶ)った侍が佇(たたず)んでいて、いつ迄も、凝と店の中を見入っている――で、彼女の想像も、もしや、夕方なので善兵衛さんが、奥の用事でもしている間に、性(しょう)の悪い浮浪人が、店の銭箱でも窺(うかが)っているのではあるまいか――と、そんな心配に駆(か)られたので、思わず二階の窓から、(――何か御用なんですか)と、こう声をかけてやったというのである...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...平八郎と背中あわせにぶつかって...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...武蔵は笠を脱(と)って、「お訊(たず)ねいたしますが」「はあ、なんじゃね」「当寺は、奥蔵院と申しますか」「はあ、そこに書いてある通り」「宝蔵院は、やはりこの油坂と聞きましたが他にございましょうか」「宝蔵院は、この寺と、背中あわせじゃ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...背中あわせと申すと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この寺の背中あわせの奥蔵院の住持日観(にっかん)というものじゃが」「あ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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