...卒然として生と相背き...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...後年ワグネル及び其徒と背き去つた事が如何に深刻なる「別れの時」の悲哀を彼の腦裡に刻み込んだかは今更繰返す迄もないことである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...背きがち、首(うな)だれがちに差向ったより炉の灰にうつくしい面影が立って、その淡(うす)い桔梗の無地の半襟、お納戸縦縞(たてじま)の袷(あわせ)の薄色なのに、黒繻珍(くろしゅちん)に朱、藍(あい)、群青(ぐんじょう)、白群(びゃくぐん)で、光琳(こうりん)模様に錦葉(もみじ)を織った...
泉鏡花 「薄紅梅」
...眞間の江や先づ引く汐に背き得ず靡く玉藻はすべなし吾君(わぎみ)いたづらに言(こと)うるはしみ何せんと君が思はむ思ひ若しも手古奈は詞には判然と言うて居れど...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...またわたくしの父大國主の命の言葉に背きますまい...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...依つてオホサザキの命は父君の御命令に背きませんでした...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...むしろ背きて海にゆき...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...火遠理ノ命は豊玉昆売の言に背きて...
高木敏雄 「比較神話学」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...何らの敵も運命に背きて我を倒し得ず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...720神に背きてこゝに來て...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...正当な国王に背(そむ)き、背き、背いた奴らは皆謀反人(むほんにん)だ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...どうかしたはずみで神の掟に背き...
永井隆 「この子を残して」
...從つて永遠の愛に背きつつ世の惱みに悶える主體...
波多野精一 「時と永遠」
...國家に背きて清衡に從つた者であるとて...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...彼はナポレオンに背き...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...みずからかわした約束に背き...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...君公師父の御高恩に背き...
夢野久作 「斬られたさに」
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