...何卒泥烏須如来に背き奉り候私心苦しさを御汲み分け下され...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...眞間の江や先づ引く汐に背き得ず靡く玉藻はすべなし吾君(わぎみ)いたづらに言(こと)うるはしみ何せんと君が思はむ思ひ若しも手古奈は詞には判然と言うて居れど...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...むしろ背きて海にゆき...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...女神の言に背きて...
高木敏雄 「比較神話学」
...唯、男神は常に夜のみ来りて、昼見えざると、女神が好奇心に駆られて、男神の言に背き、火を点じて、男神の姿を見しによりて、両者の分離を来せるとの二点に於て、第二式の神婚神話の形式に合するのみ...
高木敏雄 「比較神話学」
...浮名を唄はるゝまでにも無き人の、さりとては無情(つれな)き仕打、會へば背き、言へば答へぬ意地惡るは、友達と思はずば口を利(き)くも要らぬ事と、少し癪にさはりて、摺れ違うても物言はぬ中はホンの表面(うはべ)のいさゝ川、底の流は人知れず湧き立つまでの胸の思を、忘るゝとには無きふた月、三月(みつき)...
高山樗牛 「一葉女史の「たけくらべ」を讀みて」
...何らの敵も運命に背きて我を倒し得ず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...曾て侯に服從したるものまでも遽かに侯に背き去れるを見たりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曾て侯に服従したるものまでも遽かに侯に背き去れるを見たりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...一意忠勤の精神に背きたくもなかったので...
豊島与志雄 「電車停留場」
...どうかしたはずみで神の掟に背き...
永井隆 「この子を残して」
...私はいつ貴方に背きました...
平出修 「計畫」
...之れ天に背き神に背くの大罪人なりと思つて居る...
平出修 「公判」
...レッド・ブランチだけは残っておる!デュアック ファガスはどうなりました?……コルマック・コンリナスはどうなりました? あの二人とレッド・ブランチの三分の一の人たちはあなたから背き去りました...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...ひたすら維持維持と言いて古制旧儀に背き...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...約に背きて還さざらんとする也...
司馬遷 箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...いよいよ泰衡(やすひら)が背き和泉夫婦が忠死をとげて...
柳田国男 「雪国の春」
...君公師父の御高恩に背き...
夢野久作 「斬られたさに」
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