...窓ぎはの客と肱かけの間に...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...今度はまた肱かけの方へたわいもなく...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...いままでカウンターに肱を突いて...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...女は袖口のまくれた白い肱(ひぢ)をあげて...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...」和服姿で肱掛椅子(ひじかけいす)にかけたところは...
徳田秋声 「仮装人物」
...肱(ひじ)の上まで素肌(すはだ)だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...肱金(ひじがね)の上に軋(きし)っただけで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...武田信玄の股肱(ここう)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...巫女(くちよせ)の婆(ばあ)さんは先刻(さつき)と同(おな)じく箱(はこ)へ肱(ひぢ)を突(つ)いて「能(よ)く喚(よ)び出(だ)してくれたぞよう……」と極(きま)つたやうな句(く)を反覆(くりかへ)しつゝまだ十分(ぶん)の意味(いみ)を成(な)さないのに勘次(かんじ)は整然(ちやん)と坐(すわ)つた膝(ひざ)へ兩手(りやうて)を棒(ぼう)のやうに突(つ)いてぐつたりと頭(かしら)を俛(た)れた...
長塚節 「土」
...ただ漠然と火鉢の縁(ふち)に肱(ひじ)を載せて凝(じっ)と顋(あご)を支えたなり考えていました...
夏目漱石 「こころ」
...灯りを消したまま敷居へこんなふうに肱をついて考えごとをしながら...
久生十蘭 「魔都」
...父親はいつしか肱(ひじ)枕でうたたねした様子であります...
平林初之輔 「少年探偵 呉田博士と与一」
...凹んだ天鵞絨の肱かけ椅子との間を行つたり來たりしてゐた...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...それが船橋(ブリッジ)の欄干(クロス)に両肱(ひじ)を凭(も)たせて...
夢野久作 「難船小僧」
...右の肱掛の薄茶色の切(きれ)がほつれかかつたのも尊(たつと)く思はれた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...かれの肱(ひじ)を打ち当てますと...
吉川英治 「江戸三国志」
...網代(あじろ)竹の卓のうえに片肱(かたひじ)乗(の)せ...
吉川英治 「江戸三国志」
...こよいの肱(ひじ)は伸びてゆかない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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