...一切の存在を肯定する者にとつて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...「あのような事件を肯定するためには地球が発狂したと思わねば答えが出ない」といった言葉は...
海野十三 「地球発狂事件」
...「お話の通りであろう」とすべてを肯定するうなずき方をした...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...私はやはり潔くなっていないのかも知れないと気弱く肯定する僻(ひが)んだ気持が頭をもたげ...
太宰治 「駈込み訴え」
...我々が或る一つのことを爲すもしくは爲さぬ(言ひ換へると肯定するもしくは否定する...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...私が肯定するところのものの或る一定の明晰で判明な知覚のほか他の何物も存しない...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...しかるにもし私が肯定するもしくは否定するならば...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...ただ凡てを肯定する決意のみが在った...
豊島与志雄 「運命のままに」
...自分の日々が淡いものであることを肯定する...
豊島与志雄 「過渡人」
...それをただ肯定することばかりを欲してるかのようだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...七兵衛には必ずしもそれを肯定するわけにはゆかない...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを肯定するにしても否定するにしても...
中原中也 「詩と其の伝統」
...罪を犯さぬつもりでゐる過ちのない傲慢な者より救はれ易いと云ふ意味が罪その物を肯定する教と見做(みな)された事も当然な事であつたが...
長與善郎 「青銅の基督」
...結局言って「主観を肯定する主観精神」「主観を否定する主観精神」との...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...私のいふことを肯定するのでもない...
堀辰雄 「生者と死者」
...一つの救国運動として故国に対する人民の愛と必要に立つ統一的動きを肯定する以外に...
宮本百合子 「合図の旗」
...そしてたゞひたすらの生命の退き滞ることなき進行を肯定する...
山村暮鳥 「小川芋銭」
...鼻は本来自動的には極めて単純な表現力しか持たない……本来無表情と見られても差し支えない事を鼻自身も直(ただち)に肯定するに吝(やぶさか)なるものでないと信じられるのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
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