...乳牛はすこしがたがた四肢(し)を動かしたが...
伊藤左千夫 「箸」
...牛乳を固めたような真白な艶のある美しい肢体をもっていた...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...乏しい尻っ尾と細い肢をもっている...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...最後に其肢躰より...
高木敏雄 「比較神話学」
...あたりまえなら接近する事も困難なような貴顕のかたがたを丸裸にしてその肢体(したい)を大根かすりこぎででもあるように自由に取り扱って...
寺田寅彦 「備忘録」
...四肢(し)は痲痺(まひ)している……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...真黒な四肢五体に...
中里介山 「大菩薩峠」
...泣きたいやうな快感が彼の四肢をかけめぐつた...
新美南吉 「登つていつた少年」
...脈動する四肢まで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...コン吉とポピノがかわるがわるモウ! モウ! と気合いをかけるとナポレオンは何思ったか後肢(あとあし)でそこへ坐り込み...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...「どうしたの?」「その肢(あし)には...
火野葦平 「花と龍」
...かくて後肢を以て能う限りの棗を窃(ぬす)めど後肢のほかは少しも動かさず...
南方熊楠 「十二支考」
...仔馬は急(いそ)いで後肢(あとあし)を一方あげて...
宮沢賢治 「雁の童子」
...べつな美しい彼女の肢体の一部分を切離して...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...――風呂へはいってまもなく妻女がそれとなく自分の肢体を眺めるのにおなつは気がついた...
山本周五郎 「契りきぬ」
...種々なポーズをもった四肢を組み合わせて...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...背は五尺そこそこだが、四肢の節々には、何処となく、当り難い弾力と闘志がこもっていて――いわば、この飼主も、連れている犬と同じように、まだ山犬の性が多分に脱化しきれない――野獣から家畜への過渡期にあるのと同様な――山侍の一人だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それこそ一糸も纏わぬ全裸(まっぱだか)の肢体だった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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