...刺股をはかないで股引を履いた方が、動きやすくて楽です...
...前脚と後脚に分かれた股引を装着して武器や盾を持ち戦う武士の形が、戦国時代に現れる...
...盲縞(めくらじま)の股引したる連中多く...
石井研堂 「東京市騒擾中の釣」
...多くは手織の麻か盲目地(めくらぢ)の無尻に同じ股引を穿(は)いたそれ等の服装(みなり)は...
石川啄木 「道」
...スフの股引なんど...
犬田卯 「米」
...ぴちっとした紺の股引さ...
太宰治 「おしゃれ童子」
...希望どおり紺の股引を求めることが...
太宰治 「おしゃれ童子」
...股引(ももひき)草鞋(わらじ)で大風呂敷を持ったり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...千種(ちぐさ)の股引(ももひき)...
中里介山 「大菩薩峠」
...「エ」呼びかけられてみると、挨拶をしないわけにはゆかなかったが――挨拶というより寧(むし)ろ捨ぜりふで逃げ足と見えたのを、千草股引が、また食留めにでもかかるもののように押迫って、「あんたはん、あの晒しの男は、この土地の百姓じゃあないとおっしゃいましたか」「え、その、何ですよ――そうです、そうです、たしかに人違いなんですよ」と言って、やっぱり振り切るように急ぎ足になるのを千草股引は、透かさず追いかけるようなこなしで、「お手間は取らせませんが、そこでひとつ、お聞き申したいんですが、あんた様ぁ、あの者の身性(みじょう)をよく御存じなんですか」「そりゃ、知ってるといえば知ってるがね、そう言ってわっしにおたずねなさる、お前様はどなただね」「わしは――あの男の身性を知りたいんでして」「あの男の身性を知りたければ、係り役人にお聞きなせえな、そうでなければ、直接、御当人に聞いてみなせえ」「お役人は恐(こわ)いでしてね...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼等(かれら)は雨(あめ)を藁(わら)の蓑(みの)に避(さ)けて左手(ひだりて)に持(も)つた苗(なへ)を少(すこ)しづつ取(と)つて後退(あとずさ)りに深(ふか)い泥(どろ)から股引(もゝひき)の足(あし)を引(ひ)き拔(ぬ)き引(ひ)き拔(ぬ)き植(う)ゑ退(の)く...
長塚節 「土」
...一人は千草色(ちくさいろ)の股引(ももひき)の膝頭(ひざがしら)に継布(つぎ)をあてて...
夏目漱石 「草枕」
...ボロボロの股引(ももひき)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...浅葱(あさぎ)の股引...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...シャツも股引(ももひき)もフラネルで拵(こしら)え...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...魚屋のはいていたような白い短い股引をきる職人たちは...
宮本百合子 「菊人形」
...身装は書生の白シャツ白股引...
山本笑月 「明治世相百話」
...鎖股引(くさりももひき)に陣草鞋(じんわらじ)...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...羅紗股引(らしゃももひき)に草鞋(わらじ)ばきで...
吉川英治 「松のや露八」
...下着が筒袖(つつそで)股引(ももひき)の類であるところを見るとインドのものでないことは確かである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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