...股(また)のあいだに捲(ま)きこんで...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...股野は飾り棚からウィスキーの瓶(びん)とグラスを出して...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...なんだか心細くなって、それでも勇気を鼓舞して、股引ありますか、と尋ねたら、あります、と即座に答えて持って来たものは、紺の木綿の股引には、ちがい無いけれども、股引の両外側に太く消防のしるしの赤線が縦にずんと引かれていました...
太宰治 「おしゃれ童子」
...男のように股(また)を開いて枕の上にどっかと腰かけ...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...三股(みつまた)は高尾稲荷(たかおいなり)の鳥居を彼方(かなた)に見捨て...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...「突然ながら……」「はい……はい」立ち止まった人は股(また)をふるわす...
中里介山 「大菩薩峠」
...これは只(ただ)の股引ではありませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...大豆(でえづ)でもかうだにとれて」おつたは小柄(こがら)な身體(からだ)を割合(わりあひ)に大股(おほまた)に運(はこ)んで妙(めう)な足拍手(あしびやうし)を取(と)りつゝ這入(はひ)つて來(き)た...
長塚節 「土」
...股野は毫(ごう)も辟易(へきえき)した気色(けしき)なく無遠慮にそこいら中こつこつ叩いて歩いたが...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...「三つ股の兄哥だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...顔の方は、きれいになったが、股間まだいかん、クサる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...黙つて大股に歩く...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
...それから甲子の日には二股の大根を供えて...
柳田国男 「年中行事覚書」
...なかにはあんまりえらい大股(おおまた)であるくのを...
柳田国男 「山の人生」
...帆平は袴(はかま)の股立(ももだち)も取らず...
山本周五郎 「花も刀も」
...また大股(おおまた)に歩きだし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...わしが行こう」正成は、卯木もそこにおきわすれて、大股に庭門、厩門(うまやもん)と急ぎ抜けて、「馬を...
吉川英治 「私本太平記」
...(鵜沼(うぬま)の虎はくさいぞ)(前から治郎左衛門は、尾張へ内通していたのだ)(だから、洲股の築城中も、不破平四郎の指揮に服さず、総がかりといっても、兵を動かさなかったのだ)そういう噂である...
吉川英治 「新書太閤記」
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