...犠牲は股をつつぱつて死ぬ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...なにも内股に歩くのは...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...紺の木綿のピツチリした長股引を...
太宰治 「津軽」
...腰から下は股引脚絆(ももひききゃはん)で...
寺田寅彦 「花物語」
...股(もも)の所が少し痛くなる時分に...
夏目漱石 「永日小品」
...左の股(また)に創(きず)を負う……」「深き創か」と女は片唾(かたず)を呑んで...
夏目漱石 「薤露行」
...ここで河村さんと股野に...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...お吉に疑ひがかゝるとは夢知らず、碇床(いかりどこ)の格子先から剃刀(かみそり)を取つて、一と思ひにお菊の阿魔(あま)を殺しました」「それは本當か、彌助」次第に通る訴(うつたへ)の筋を、三つ股の源吉も、見廻り同心も、無視するわけには行きません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼は木の股に足をかけてしばらく東の方を睨(にら)んでいた...
本庄陸男 「石狩川」
...「ざまあ見ろ! お初、手前ッちが、このおれさまに張り合えるかい! とんちきめ、尋ねる人は、もうとッくに楽々と、蒲団の中で楽寝をしていらあ――あばよ!」「やッ! ちくしょう、うぬあ何だ!」と、がに股の吉、びっくりして、闇太郎に掴みかかるのを、突きとばして、尻餅(しりもち)をつく上へ、あびせかけるように、「三下! 引ッ込んでやがれ! 馬鹿、俺がわからねえか!」「あッ、お前は、闇の――」「うるせえ!」と、一喝して、「手めえに恨みはねえ、早く亡(ふ)けろ! 役人が来るなあ、ほんとうだぜ!」タッと、一跳躍して、暗がりの庭を、突ッ切って、塀を刎(は)ね越えようとしたとき、――ズーン! と、いう銃の音――つい側の庭石に中(あた)って、火花が散った...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...己が内股の肉を大蛇の肉と入れ替えた...
南方熊楠 「十二支考」
...石原は太股(ふともも)を半分泥に汚(よご)しただけで...
森鴎外 「雁」
...股(また)を潜り...
森鴎外 「牛鍋」
...ここの殿(でん)ノ法印良忠(宮の股肱(ここう)の臣)の部下が...
吉川英治 「私本太平記」
...木の股から生れたように...
吉川英治 「新書太閤記」
...煎薬(せんやく)を与えてそっと休息させておきました」まだ手をつかえている源四郎のそばを大股に通りこえて...
吉川英治 「新書太閤記」
...袴(はかま)の股立(ももだち)を高くからげて草鞋穿(わらじば)きの浪人者が昨日もここの長屋門を訪れた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...無作法に両股をひろげて男が云った...
吉行エイスケ 「女百貨店」
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