...然るに湧き返る青年達の血潮は玄海灘から吹きつける肌寒い夜風位いには驚きません...
青柳喜兵衛 「夢の如く出現した彼」
...大橋の方から肌寒い風がしめやかに闇を運んで吹いて来て...
谷崎潤一郎 「少年」
...肌寒い、蕎麦の花が白い...
種田山頭火 「其中日記」
...窓をあけはなつて浴衣一枚では肌寒い...
種田山頭火 「其中日記」
...さすがに高原、肌寒い、霧雨が降つてゐる、もことしてあたりが暗い...
種田山頭火 「旅日記」
...今朝はなか/\肌寒い...
種田山頭火 「旅日記」
...妙に肌寒い薄曇りの午後三時半頃...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...私はへんに肌寒いのだ...
豊島与志雄 「窓にさす影」
...然し、障子が、一尺余り開いて、肌寒い、冬の夜風が、襟元へ当ると共に、眼を醒した...
直木三十五 「南国太平記」
...さすがの祖父も肌寒い思ひがしたさうぢや...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...澄明な外気が窓に流れ込んで来て肌寒いくらゐである...
北條民雄 「続重病室日誌」
...十八日 きょうも晴れて東からすこし肌寒い風が吹いてくる...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...寛(くつろ)げた衿(えり)からふところへやや肌寒い風がはいったためらしい...
山本周五郎 「似而非物語」
...ひやりと肌寒い空気の頬(ほお)にあたって来る中で...
横光利一 「比叡」
...もう夜は肌寒い秋ですから...
吉川英治 「江戸三国志」
...「……ははあ?」関羽は自分の予感があたってかえって肌寒いここちがした...
吉川英治 「三国志」
...これは何か肌寒い...
吉川英治 「私本太平記」
...渡り鳥まだ東風(こち)が肌寒い...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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