...彼女は肉感的なファッションを好む...
...この文章は肉感的な表現が多い...
...肉感的な味わいのある料理が好きだ...
...この彫刻は肉感的な造形が特徴的だ...
...肉感的なダンスパフォーマンスが観客を魅了した...
...短くはあるが類のないほど肉感的な手足の指の先細(さきぼそ)な所に利点を見せていた...
有島武郎 「或る女」
...肉感的に帯の上にもれ上った乳房をせめるようにして手をついていた...
有島武郎 「星座」
...なんぼう気の毒なことではないか」醜(みにく)いほど血肥(ちぶと)りな、肉感的な、そしてヒステリカルに涙脆(もろ)い渡井(わたらい)という十六になる女の生徒が、穢(きた)ない手拭を眼にあてあて聞いていたが、突然教室じゅうに聞こえわたるような啜泣(すすりな)きをやり始めた...
有島武郎 「星座」
...形においては最も肉感的なものを清浄と敬虔とに変えることができる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...この句は非常に肉感的である...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...ティツィアーノ式の肉感的な平静な眼差(まなざし)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...クーストーが彫刻したかと思われるようで真ん中にモスリンを透かして肉感的なくぼみが見えている両の肩...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...妾のお秋は三十前後、充分に肉感的で、コケテイツシユであるにしても、どちらかと言へば醜(みにく)い方で、これが三千五百石のお部屋樣と聞くと少し可笑しいくらゐです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...妙に肉感的な女で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「旋律的(メロヂカル)な美」それは言葉の美しい抑揚であり、且つそれ自らが内容の鼓動である所の、最も肉感的な、限りなく艶めかしい誘惑である...
萩原朔太郎 「青猫」
...燃えるばかり肉感的な情熱で――その少年期の...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...恋をせずに母とならされて来た一人の女の情熱と肉感とが...
「海流」
...白※(はくねつ)の肉感の歓びに満ちてゐる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...肉感は、上海になくてはならぬものの一つ...
吉行エイスケ 「新種族ノラ」
...何物かを触感しようとする肉感的な唇――男性の夜半に眼覚めて攪乱(かくらん)されて眠れず突然現れた思想を追求しようとするいたましい人間の姿...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...ただ肉感的な刺戟のみを受けるという事実があって初めて禁止の理由が成立する...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
...公衆の内にただ一人(すなわち検閲官)でも肉感的刺戟のみを受ける人があれば...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
...彫刻において単に肉感的であることを目ざすらしい傾向の現われ始めたことなども...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索