...その外いろ/\の骨董を列ねたる露肆(ほしみせ)の側に...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...この集の稿本を書肆の手に渡したるは汝の生れたる朝なりき...
石川啄木 「一握の砂」
...爾後約半月の間、殆ど毎日數種、時に十數種の發賣禁止を見、全國各書肆、古本屋、貸本屋は何れも警官の臨檢を受けて、少きは數部、多きは數十部を差押へられたり...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...書肆(ほんや)は不承々々に風呂の水を掬むだ...
薄田泣菫 「茶話」
...弧はその夜門の外で典肆(しちみせ)を張っていた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「五通」
...その縁側は肆の者が朝夕腰をかけて食事をする処であった...
田中貢太郎 「春心」
...すべてその一書肆の門戸から入って来たということは...
田山花袋 「日本橋附近」
...彼はそういう放肆(ほうし)な独立に慣れていなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...これも大阪の或る書肆の蔵の奥にあったという事で...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...瓦町電車通に出で夜肆を看る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...其の新著出る毎に巴里の書肆に命じて郵送せらるゝなり...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...聞クナラク浅草公園上野広小路辺ノ洋風酒肆近年皆競ツテ美人ヲ蓄フト...
永井荷風 「申訳」
...倹約は吝嗇(りんしょく)に傾きやすく文華は淫肆(いんし)に陥りやすく尚武はとかくお釜(かま)をねらひたがるなり...
永井荷風 「猥褻独問答」
...書肆の横丁にある氷屋にはいつた...
林芙美子 「愛する人達」
...「鞭ヲ鳴ラシテ酒肆ヲ過リ服ヲアザヤカニシテ倡門ニ遊ブ――」他の者は世話ものを歌つたが...
牧野信一 「淡雪」
...茶山は書肆に詩を刻することを許すとき...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...榛軒は酒肆妓館に入つて豪遊した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...まだ書肆(しょし)の手にわたしはせぬが...
森鴎外 「寒山拾得縁起」
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