...耳を聾がえらせるような騒々しさの中で...
有島武郎 「星座」
...こっちを聾(つんぼ)と思って...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...耳を聾する許りな虫の声を漂はせて...
石川啄木 「天鵞絨」
...耳も聾(ろう)する爆音のあとには...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...唖と聾の乞食に化けてゐるのでした...
鈴木三重吉 「勇士ウ※[#小書き片仮名ヲ]ルター(実話)」
...顳(こめかみ)のひきつるけはひ……栗賣は聾(みみしひ)なりき...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...画壇の三聾(ろう)だといふ事を知つてゐるI氏は...
薄田泣菫 「茶話」
...バラバラ・ミステリーなどの騒然たる雑音はわれわれの耳を聾(ろう)していたのである...
寺田寅彦 「北氷洋の氷の割れる音」
...聾者ででもなければ作品に力がこもってることを否み得まい――愛すべきものかあるいはそうでないかはどうでもいい...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...金切り声で叫ぶ聾の老人だとした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...耳を聾(ろう)するばかりの恐ろしい響きがあり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...俺をつかまへて『幸吉は聾(つんぼ)でない』と言つた時...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...宗祇はもと身体壮健であったけれど、寄る年波の争い難くて、明応五年のころから、耳聾し治し難く、その他にははるかに衰弱を見ざりしも、明応の末年より越後に遊び、立居のようやく意のごとくならぬを感じたれば、臨終のまさに近からんとするを覚り、少しにても都近き所に移らんとしたるをもって、宗長ら聞きてこれを伴い帰えりしに、文亀二年の七月二十九日というに遂に相模の箱根で入滅した...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...晩に聾翁(ろうをう)と云ふ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...肥後の天草の犬飼さんが聾(つんぼ)ということも...
柳田国男 「年中行事覚書」
...きさま聾(つんぼ)か」秀之進は黙って眼をあげた...
山本周五郎 「新潮記」
...耳も殆んど聾(つんぼ)であった...
若山牧水 「青年僧と叡山の老爺」
...私はこの金聾の爺さんのほか...
若山牧水 「山寺」
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