...かの宗教家或は人道の志士が性的生活の罪悪並びに病症に起因する頽廃を指摘して道徳を説く時にそれを傾聴するものは社会の極めて少数なる人々である...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...殊に北京から帰朝した後の説には鑿々(さくさく)傾聴すべき深い根柢があった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...もちろん僕は大いに謹聴すると誓ったが...
海野十三 「暗号数字」
...貴方の御説を拝聴するより外に...
海野十三 「キド効果」
...老公とうち解けて会つてくれるのはまづ自分だけだといつたやうな事をてんでに吹聴するのはをかしなものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...歯の浮くような祝辞や弔辞(ちょうじ)を傾聴する苦痛を知らない...
永井荷風 「西瓜」
...なかなか傾聴すべき議論がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...それほど大きく吹聴すべき根拠はあったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...「寝ながら拝聴する法はないよ...
夏目漱石 「虞美人草」
...首縊りの力学と云う脱俗超凡(だつぞくちょうぼん)な演題なのだから傾聴する価値があるさ」「君は首を縊(くく)り損(そ)くなった男だから傾聴するが好いが僕なんざあ……」「歌舞伎座で悪寒(おかん)がするくらいの人間だから聞かれないと云う結論は出そうもないぜ」と例のごとく軽口を叩く...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...おのれが売れっ子なることを吹聴すべし...
野村胡堂 「胡堂百話」
...手前の骨折などを吹聴する積りは毛頭ない――が...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...何か傾聴するやうな風に首を傾げた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...吹聴するとなると...
牧野信一 「エハガキの激賞文」
...往々他人に向つて自分のことを「彼奴」と吹聴する癖が出来てゐた...
牧野信一 「鏡地獄」
...然もその人を副主人公として起されたそんな突飛な騒ぎをまさか在りのまゝに吹聴するわけにもゆかず途方に暮れてゐると...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...)寧ろ得意さうに吹聴するのが習慣であつた...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...その人たちの専門家的知識に傾聴する...
吉川英治 「随筆 新平家」
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