...」得三は我耳を疑うごとく、耳朶(みみたぶ)に手をあてて眉を顰(ひそ)めつ、傾聴すれば、たしかに人声、「赤城様(さん)――得三様(さん)...
泉鏡花 「活人形」
...ジム・ホーテンスの説に傾聴するんだな」さっきから水戸は...
海野十三 「地球発狂事件」
...自分の愚かさを吹聴する様なもので実は余り気が進まぬのだけれど...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...今日『中央公論』の末尾に小生らの作を読者に吹聴する所を観て急に『中央公論』へかくのがいやになり候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...現代の風俗風紀の弛緩頽廃をでも声高かに吹聴するのが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...彼がすこぶる大げさに吹聴するところによると...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...なかなか傾聴すべき議論がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...駒井のいうところに傾聴するのみであった...
中里介山 「大菩薩峠」
...御意見を拝聴する...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...敬意をもって相手の愚談を傾聴する雅量を持ちあわせていなかったので...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...)寧ろ得意さうに吹聴するのが習慣であつた...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...何の傾聴することかあらん...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...其言(こと)頗(すこぶる)傾聴するに堪へたるものがある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...諦聴すれば主人柏軒と父楊庵とである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...一同謹んで拝聴する...
森鴎外 「余興」
...わたしはこれを傾聴するであろう」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...流石(さすが)の後藤新平氏も言句も出ずに傾聴すると「シンペイ」するなとも何とも云わずに...
夢野久作 「近世快人伝」
...これはかえって周(しょうしゅう)の最後のことばに傾聴するものが多いようだ...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索