...船の右舷に被ひかゝるやうに聳え立つた惠山の峭壁を見た時には...
有島武郎 「潮霧」
...あれも囚人のゐる処?』開放された廊下への上り口から見える中庭の向ふの低い屋根を圧して高く聳え立つた家の側面が...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...夜空に聳え立つ工場の窓には明々(あかあか)と灯がうつり...
海野十三 「深夜の市長」
...怪賊退(の)がさじと聳え立つは...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...雨に朽ちずに聳え立つ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...エッフェル塔がすつきりした形で淡青色の空に聳え立つてるのが見える...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...南北の「極」そのものは「恐ろしく高く聳え立つ黒い岩」として表現され...
久生十蘭 「南極記」
...スラリと夜空に聳え立つ時計台の方を指さしながら...
久生十蘭 「魔都」
...聳え立つ高い屋根の梁に打ちつけられた...
火野葦平 「花と龍」
...さながら王者の如く群山の上に聳え立つてゐる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...まるで帽子でもかぶつたやうに灰いろの雲に蔽はれて聳え立つ姿を見たとき彼は全身をブルブルと顫はせた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...半天まで聳え立つその雄姿は...
吉江喬松 「山岳美觀」
...即ちキャンプから手を伸ばせば届きそうな距離にぼんやりと聳え立つ途方もない峰々の大部分を構成している...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...高く聳え立つ見知らぬ暗黒の峰々を前方に捉え...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...聳え立つ峰々の間で空しくもまた荒々しく叫ぶ上空の風を背に...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...その四方の空を占めて天心近く暢びやかに聳え立つてゐる山嶺を仰ぐにはこちらも身を頭をうち反らせねばならなかつた...
若山牧水 「木枯紀行」
...空を限つて聳え立つたこの異樣な山の姿が一層旅心地を新たにする樣だ...
若山牧水 「樹木とその葉」
...その空を限つて嶮しく聳え立つた鳳來寺山の山(やま)の端(は)は次第に墨色深く見えて來た...
若山牧水 「梅雨紀行」
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