...お立ちになってからでもお聞き分けよくママのマの字もおっしゃらなかったんですけれども...
有島武郎 「或る女」
...なぜならば観客は語のわかりにくい発声を努力して聞き分けながら映画を楽しむだけの雅量を持つていないだろうし...
伊丹万作 「雑文的雑文」
...あたしのいうことを聞き分けて下さいね...
海野十三 「四次元漂流」
...かつ没落世界のあの世からの呻きをさながら聞き分ける思いをするであろう...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...聞き分け給ひしか...
高山樗牛 「瀧口入道」
...なんら不自然なものを聞き分けることは出来なかった...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...聞き分けられるような気がした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...問いと答えとははっきり聞き分けられる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一斉射撃や分隊の銃火などの鋭いすさまじい響きが聞き分けられるようになると...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...コゼットの楽しいやさしい声を聞き分けた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...牛はよく声を聞き分けて...
永井隆 「この子を残して」
...帰れと言われても今宵はそれを聞き分けずに...
中里介山 「大菩薩峠」
...私にはつきり聽き取れたのは「タシカニ」(此の言葉が一番確實に聞き分けられた...
中島敦 「環礁」
...よう聞き分けて下された...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...七月十二日迎え火を焚きながらすっかり聞き分けのない田舎っ子になってしまっている真与太郎へ...
正岡容 「我が圓朝研究」
...一音さえも聞き分けられなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...曠野に混雑する音響を聞き分けて...
南方熊楠 「十二支考」
...細かい楽音が聞き分けられないために...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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