...正純も弓矢の故実だけは聊(いささ)かわきまえたつもりでおります...
芥川龍之介 「古千屋」
...さりとて無聊に苦しんだのでもない...
石川欣一 「可愛い山」
...たへがたき思ひする身も聊(いささ)かはなぐさみて...
石川啄木 「閑天地」
...有体に言うと今の文人の多くは各々蝸牛の殻を守るに汲々として互いに相褒め合ったり罵り合ったりして聊かの小問題を一大事として鎬を削ってる...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...私は聊斎志異(りょうさいしい)の中の一つの物語を骨子(こっし)として...
太宰治 「新釈諸国噺」
...予(わたし)(聊斎志異の著者...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「考城隍」
...或(ある)ときも無聊(ぶれう)に苦(くる)しんでゐた折(おり)...
徳田秋聲 「微笑の渦」
...聊か持てあまし気味である...
外村繁 「打出の小槌」
...その主張見解においてフランスのそれと聊かの差もない...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...無聊(ぶりょう)に苦しむ閑人(かんじん)の散歩には余りに単調に過(すぎ)る...
永井荷風 「日和下駄」
...聊かあせるやうな氣持でアストオル吸入をつづけてみるのだつたが...
南部修太郎 「日曜日から日曜日まで」
...聊(いさゝ)かお味噌の足りない八五郎ではあるまいか――いや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そんな笑い方をされたので聊(いささ)か気色を損じて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...聊(いささ)かその望観のままを記(しる)したるのみ...
福沢諭吉 「旧藩情」
...あの謙遜家にも聊(いささ)か得意の色見え申候」とあるところを見ると...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...その無聊(ぶりょう)な目が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...無聊(ぶりょう)な大殿へ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...せめてもの無聊(ぶりょう)をなぐさめてみる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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