...数知れぬ耳語(ささやき)の様な水音に耳を澄した心境(ここち)は長く/\忘られぬであらう...
石川啄木 「鳥影」
...何やらん耳語(ささやき)しが...
巌谷小波 「こがね丸」
...悪霊(あくれい)この機に乗じ余に耳語(じご)していわく「汝無智のものよ...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...耳語くらいに声を低めて...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...背後を顧みて周囲のものと何か耳語(じご)していたが...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...人々の息を凝らした沈黙やひそかな耳語が...
豊島与志雄 「電車停留場」
...疲労と喧騒(けんそう)と耳語と睡眠と雑踏とがあって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「まあ大丈夫(だいぢやうぶ)だらうつて病人(びやうにん)へだけはいつて居(ゐ)たらいゝでせう」醫者(いしや)は耳語(さゝや)いた...
長塚節 「土」
...俺(お)ら見(み)てえな」彼等(かれら)はさういふことをすら口々(くち/″\)に反覆(くりかへ)しつゝ密々(ひそ/\)と耳語(さゝや)いた...
長塚節 「土」
...夜(よる)は寂(さび)しさに凡(すべ)ての梢(こずゑ)が相(あひ)耳語(さゝや)きつゝ餘計(よけい)に騷(さわ)いだ...
長塚節 「土」
...四五人(にん)の婆(ばあ)さん等(ら)は佛壇(ぶつだん)の前(まへ)に積(つ)まれてあつた風呂敷包(ふろしきづゝみ)を解(と)きながらひそ/″\と耳語(さゝや)いた...
長塚節 「土」
...そこで乾燥(かんさう)した枯葉(かれは)は少(すこ)しのことにさへ相(あひ)倚(よ)つてさや/\と互(たがひ)に恐怖(きやうふ)を耳語(さゝや)くのである...
長塚節 「土」
...永久今の睦(むつ)ましさに戻る機会はないと僕に耳語(ささや)くものが出て来た...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...男は叔母に何か耳語(ささや)いた...
夏目漱石 「明暗」
...)衆人の耳語新参の阿房か...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...耳語あれがなんの用に立つだろう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...何かコソコソ耳語するのみで...
吉川英治 「随筆 新平家」
...耳語眼笑(じごがんしょう)一あくる日...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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