...気の毒に耐えぬといった調子で...
海野十三 「空襲葬送曲」
...水底の小雪の忍耐力の最大限でもあった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...私はそんな暢気(のんき)な会話に耐え切れなくなりました...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...中野重治氏によると(『都新聞』)その内には俗論聞くに耐えぬものがあったそうだが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...夫人を耐えがたく狂気にした...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...自分を偽つてゐる苦悩に耐へなくなつてた...
萩原朔太郎 「夏帽子」
...彼はふと居耐(いたたま)らなくなった...
原民喜 「死のなかの風景」
...もとの藩主はもとの家臣を忍耐づよく眺めていた...
本庄陸男 「石狩川」
...しおらしい忍耐の閃く姿を描き出そうとしているのだが...
宮本百合子 「映画女優の知性」
...もう既に転歩に耐へず...
三好達治 「測量船拾遺」
...始めは壁土を喰ひたくて耐らぬので人に隠れては壁土を手当り次第に食つた...
村山槐多 「悪魔の舌」
...その忍耐の表情が白々しく思われたのである...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...――まさに頭蓋骨(ずがいこつ)を斬割った手耐え...
山本周五郎 「松林蝙也」
...直ぐ首条に疲れを感じたが耐へてゐた...
横光利一 「父」
...忍耐の歯をかんでおられるのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...兄の茫然たる面を見るに耐えないように...
吉川英治 「平の将門」
...人前に身を置いているに耐えなくなったか...
吉川英治 「宮本武蔵」
...未だ多くの機械や耐久的資本が用いられない社会の初期においては...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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