...其痩せて千年の鶴の如き老躯は...
石川啄木 「葬列」
...北海道に於ける最も僻遠(へきえん)なる未開地に向うて我等の老躯と...
関寛 「関牧塲創業記事」
...老躯と僅少なる資金と本より全成効を得(う)べからざるも...
関寛 「関牧塲創業記事」
...と来年どころか明日知れぬ八十あまりらしい見るかげも無き老躯(ろうく)を忘れて呟いている慾(よく)の深さに...
太宰治 「新釈諸国噺」
...彼(かれ)の老躯(らうく)は日毎(ひごと)に空腹(くうふく)から來(く)る疲勞(ひらう)を醫(い)する爲(ため)に食料(しよくれう)を攝取(せつしゆ)する僅(わづか)な滿足(まんぞく)が其(そ)の度毎(たびごと)に目先(めさき)の知(し)れてる彼(かれ)を拉(らつ)して其(そ)の行(ゆ)く可(べ)き處(ところ)に導(みちび)いて居(ゐ)るのである...
長塚節 「土」
...特に私のために老躯を提げてチェアマンになつてくれて...
野上豐一郎 「「西洋見學」はしがき」
...老躯を提げての私の不断のかせぎによってこれを補い...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...彼は痼疾(こしつ)の中風症に震える老躯(ろうく)を数人の使部(しぶ)に護(まも)られて...
横光利一 「日輪」
...ロダンの彫像が動き出した様な悠然(のつそり)した老躯を進めて...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...老躯を地方文化のために終るなども...
吉川英治 「折々の記」
...老躯の、しかも大納言ともある身で、こんなさい、関東のまッただ中へ、しのび下向を踏み切って来るなど、よほどな勇気と目的でなければならぬはずだった...
吉川英治 「私本太平記」
...相違ございませぬ」「ではなぜ、快川が出て、自身お答え仕らんか」「塵外(じんがい)のおひと、殊には老躯、たいがいな俗務は、わたくしが皆、いたしております」「俗務とは何かッ」赤座七郎右衛門が、横から足をつめて睨みつけた...
吉川英治 「新書太閤記」
...老躯(ろうく)をひっさげて...
吉川英治 「新書太閤記」
...老躯を押しつける事はできなかった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...上人がこのたび下向(げこう)の命を沙汰された土佐国は、御老躯に対し、あまりにご不便...
吉川英治 「親鸞」
...書きながら自分の少年期や老躯の中の童心がよび起こされるからだと思う...
吉川英治 「随筆 新平家」
...老躯を曲げて植林しているかと……)あとは説明しなかった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...老躯をここへ運んで来ておられる」「それが...
吉川英治 「源頼朝」
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