...ひとりの老婢(ろうひ)...
太宰治 「二十世紀旗手」
...ついでに柳沢の遊ぶ話など老婢さんが問わず語りにしてきかすのをきいても...
近松秋江 「うつり香」
...階下(した)で老婢(ばあさん)が慈姑(くわい)を煮る香ばしい臭いをききながら...
近松秋江 「うつり香」
...そして私のいる加藤の家を出る時はろくろく挨拶(あいさつ)もしなかったお宮が柳沢のところの老婢(ばあさん)に対(むか)ってぺったり座って何様のお嬢さんかというように行儀よく挨拶をしていた...
近松秋江 「うつり香」
...七大罪を犯した者のように醜いとジャンナン家の老婢(ろうひ)が言っていたあの検事さんか...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...――オリヴィエは老婢がはいって来たので眼を覚(さ)ました...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...老婢(ろうひ)だけが口をきいていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...老婢と二人の生活をさして淋しいとも思わず...
豊島与志雄 「父の形見」
...長年使い馴(な)れた老婢がその頃西班牙風邪(スペインかぜ)とやら称(とな)えた感冒に罹(かか)って死んだ...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...たまたま放課の童子門前に騒ぐ事あるも空庭は稀に老婢の衣を曝すに過ぎざれば鳥雀(ちょうじゃく)馴れて軒を去らず...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...『坊っちゃん』にお清という親切な老婢(ろうひ)が出る...
夏目漱石 「僕の昔」
...ついて来た老婢(ろうひ)が...
長谷川時雨 「流れた唾き」
...涙(なみだ)のほかに何(なん)の考(かんが)へもなくお民(たみ)と呼(よ)ぶ老婢(はしため)の袖(そで)にすがつて...
樋口一葉 「經つくゑ」
...屋形は建(たち)が低く、家の外観は普通の哥薩克の住居と同じで、居間はただ一つきりであつたが、主人(あるじ)夫妻に、老婢と、選り抜きの郎党十人ばかりの者が身をおくだけの余地はあつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...木の器を拭いてゐる老婢に向つて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...彼女は目の前に老婢の姿を見出した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...老婢(ろうひ)一人を使うことにした...
森鴎外 「魚玄機」
...私の弟と老婢(ろうひ)との三人であったが...
柳川春葉 「怪物屋敷」
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