...比島人は最もこれを嫌い、日本軍も比島人をスラップしてはならぬと教えたが、習い性になって、よくピシャリとやっては問題を起し、怨恨(リゼントメント)の種子を蒔いた」といった...
石川欣一 「比島投降記」
...遊戯(ゆうぎ)の際に早くも検校の真似をするに至ったのは自然の数(すう)でありそれが昂(こう)じて習い性となったのであろう○佐助は泣き虫であったものかこいさんに打たれる度にいつも泣いたというそれがまことに意気地なくひいひいと声を挙げるので「またこいさんの折檻(せっかん)が始まった」と端(はた)の者は眉(まゆ)をひそめた...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...そういう習い性さえ持っている...
戸坂潤 「思想動員論」
...それとも、習い性となって、手を動かせば尺八が手にさわり、尺八を取れば「鈴慕」が唇頭に上り来るのかも知れません...
中里介山 「大菩薩峠」
...寂寞(じゃくまく)たる空山(くうざん)の夕べを、ひとり山上に歩み行くのですから、何を歌おうと、あえて干渉する者はないのですが、習い性となって、ふと弁信からの横槍(よこやり)をおそれ、そこに良心のひらめきというようなものがあって、自発的に「人も通らぬ山道」の歌を中止してしまったのかとも思われます...
中里介山 「大菩薩峠」
...つとめて冷然と立っているのがお銀様の一つの習い性でなければなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...漂浪を生活としている自分は、習い性となって、これでおのずから、郷(ごう)に入(い)っては郷に従うのコツを覚え込んでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...習い性となっているのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...これを忍べば習い性となって決して暴(にわ)かに出て来るものでない...
南方熊楠 「十二支考」
...習い性となる、で、件(くだん)の犬も、持斎すべく育てられたのであろう...
南方熊楠 「十二支考」
...その次の晩もやっぱり飲んで……それがとうとう習い性になって……今じゃもうそれがないと寝つけないのですよ...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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