...この天狗の羽団扇みたいな八ツ手を印したりした風情も...
飯田蛇笏 「薄暮の貌」
...ただし昔話にある羽団扇(はうちわ)を持った...
江見水蔭 「怪異暗闇祭」
...死は羽団扇のやうにこの夜(よる)の もうろうとしたみえざる さつさつとした雨のあしのゆくへに...
大手拓次 「藍色の蟇」
...いまは もう なつかしい死のおとづれは羽団扇(はうちは)のやうにあたたかく わたしのうしろに ゆらめいてゐる...
大手拓次 「藍色の蟇」
...昨年見た「流行の王様」という映画にも黒白の駝鳥(だちょう)の羽団扇(はうちわ)を持った踊り子が花弁の形に並んだのを高空から撮影したのがあり...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...天狗(てんぐ)の羽団扇(はうちわ)のようなものが座右に置いてあった事もあった...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...羽団扇(はうちわ)もなにも持っちゃいなかったし...
中里介山 「大菩薩峠」
...味(あじわ)いたまえ」と男も鵞鳥(がちょう)の翼(はね)を畳(たた)んで紫檀(したん)の柄(え)をつけたる羽団扇(はうちわ)で膝のあたりを払う...
夏目漱石 「一夜」
...「あの声がほととぎすか」と羽団扇を棄(す)ててこれも椽側(えんがわ)へ這(は)い出す...
夏目漱石 「一夜」
...思う人には逢(あ)わぬがましだろ」と羽団扇(はうちわ)がまた動く...
夏目漱石 「一夜」
...天狗の羽団扇(はねうちわ)のような栃の葉繁みのむこうの湖水に船が四...
久生十蘭 「肌色の月」
...或いは天狗の羽団扇(はうちわ)を欺(あざむ)き奪う話などと同様に...
柳田国男 「山の人生」
...中古には緋(ひ)の衣(ころも)に羽団扇(はうちわ)などを持った鼻高様(はなたかさま)は想像することができなかったのである...
柳田国男 「山の人生」
...羽団扇(うちわ)か何かで鼻の下を煽ぎながらニコニコと笑っております...
夢野久作 「鼻の表現」
...そこに掛かっているのはただ羽団扇(はうちわ)と円い団扇だけであった...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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