...いま貴郎(あなた)のお好きな宇治羊羹を松が切っとりまんがな...
海野十三 「蠅男」
...一本十五銭の羊羹を二十三銭に改め...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...その布地の羊羹色と...
太宰治 「服装に就いて」
...余は別段の返事もせず羊羹を見ていた...
夏目漱石 「草枕」
...形容して見ると紫色の蒸羊羹(むしようかん)の奥に...
夏目漱石 「草枕」
...株と云えば大根の兄弟分くらいに考えているんだから」とまた羊羹(ようかん)をつまんで主人の方を見ると...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...僕は曾呂崎(そろさき)に一度でいいから電車へ乗らしてやりたかった」と主人は喰い欠けた羊羹の歯痕(はあと)を撫然(ぶぜん)として眺める...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...件(くだん)の七つ下りの羊羹色(やうかんいろ)浪人の後から跟け始めました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...来たぞ」「シッ」羊羹色(ようかんいろ)の着流し...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...厚切の羊羹(やうかん)とこぼれるばかりの愛嬌とを一緒に持つて來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「身扮(みなり)は」「羊羹色(やうかんいろ)のひどい紋附(もんつき)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...羊羹をおくれ」「羊羹をくれとは困るな」と医者は苦笑した...
原民喜 「廃墟から」
...固くこはばつた羊羹を押入から取り出して...
北條民雄 「間木老人」
...ブツブツと胴切りにして羹(しる)に煮るを何やら分らずに吃(く)う...
南方熊楠 「十二支考」
...蠅子為群菜羹...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...つぎは蒸し羊羹専門の豊倉屋...
山本笑月 「明治世相百話」
...羊羹(ようかん)包の位なヘギの折りに這入っていて一個十銭である...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...そちらへお届け致しましょうか……羊羹は……」「ウン大急ぎで届けてくれ...
夢野久作 「少女地獄」
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