...羊羹色もところ斑らになつた古ソフトを被つてゐた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...柿羊羹を台にした菓子の中の紙には...
岩本素白 「菓子の譜」
...お礼に藤村(ふじむら)の羊羹(ようかん)でも贈ろうか...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...煮て羹(あつもの)にする事も出来る...
薄田泣菫 「茶話」
...そのくらいはまだよいとして弟子共が持って来る中元や歳暮(せいぼ)の付け届け等にまで干渉(かんしょう)し少しでも多いことを希望して暗々裡(あんあんり)にその意を諷(ふう)すること執拗(しつよう)を極めたある時盲人の弟子があり家貧しき故に月々の謝礼も滞(とどこお)りがちであったが中元に付け届けをすることが出来ず心ばかりに白仙羹(はくせんこう)をひと折買って来て情を佐助に訴え...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...別製の蓮羊羹(はすようかん)なぞをおびただしく届けさせてきた...
徳田秋声 「挿話」
...いかにその食は一羹(こう)一菜に限り...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...蒸羊羹(むしようかん)...
中里介山 「大菩薩峠」
...山鳥の羹(あつもの)を食った...
夏目漱石 「永日小品」
...羊羹の代りに生(なま)小豆を噛(か)んでれば差支ないと結論するのと同じ事だ...
夏目漱石 「坑夫」
...家の記録によってこれを申上げたことをお話して置きます」羊羹色の洋服...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...羊羹色(ようかんいろ)でも羽二重なら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「身扮(みなり)は」「羊羹色(やうかんいろ)のひどい紋附(もんつき)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...羊羹色(やうかんいろ)になつた羽織...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...長い髪の毛をベートーヴェンのように振り乱して、羊羹色の大外套、ボヘミアン襟飾(ネクタイ)にゴム長を穿いた恰好は、モーニングやエブニング・ドレスを着飾った、紳士淑女の夜会に飛込むような代物ではありません...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...細長い経木の函の中に四半分ほど葡萄(ぶどう)色した煉羊羹(ねりようかん)が残っていた...
正岡容 「寄席」
...一英人ビル族二人藪の隅の虎王族を詈るを立ち聞くと「此奴(こやつ)己(おれ)が豆と羹(あつもの)と鶏を遣ったに己の水牛を殺しやがった」...
南方熊楠 「十二支考」
...所謂「羊羹(ようかん)」と「金米糖(こんぺいとう)」とである...
森鴎外 「雁」
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