...誰も羨むような夫婦仲であった...
芥川龍之介 「じゅりあの・吉助」
...眞奈が戀の却て無邪氣に心安きを羨むらしい...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...手古奈が吾知らず却つて眞奈の片戀を羨むやうなことを言へるも...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...他の腰弁生活を羨むほどの事は無い...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...文学者の事業というものはそれゆえに羨むべき事業である...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...「あなたは羨むべき美しい声の所有主です」ことの...
谷譲次 「踊る地平線」
...むしろ羨むべきことで...
田山花袋 「道綱の母」
......
辻潤 「「享楽座」のぷろろぐ」
...寺本さんの作代(さくだい)は今年も勤続(つづく)と云うが、盆暮の仕着せで九十円、彼様(あん)な好い作代なら廉(やす)いもンだ、と皆が羨む...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その活溌有為にしてしかもその大胆行険の気象に富むがごときは吾人がかつ誇りかつ羨むところのものなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...日頃芸者の栄華を羨む民衆の義憤は又野蛮なる劣情と混じてここに奇怪醜劣なる暴行が白日雑沓の中に遠慮なく行われた...
永井荷風 「花火」
...常にかの軽快瀟洒(しょうしゃ)なる船と橋と河岸(かし)の眺(ながめ)を専有する下町(したまち)を羨むの余り...
永井荷風 「日和下駄」
...社会機構を学んだ彼はたちまちそれらの馬車を羨むことになっていただろう...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...人のものを羨むと云ふことにのみあこがれて来た彼の眼には...
平出修 「夜烏」
...ただこれを羨むのみ...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...彼の富強はまことに羨むべしといえども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...わが邦が手軽く神社によって何の費用なしに従来珍草奇木異様の諸生物を保存し来たれるを羨むものなり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...私はおしづさんが蝙蝠傘を翳(さ)して歩く他所(よそ)の女を羨むのを見て驚かされた...
森田草平 「「青白き夢」序」
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