...一面におり立った群れの中に一か所だけ円形な空地があるのはどういうわけかと思って考えてみた...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...また時によると二三十尾の群れが水槽(すいそう)の一部に集まったままじっとして動かないでいることがある...
寺田寅彦 「破片」
...人類の群れを導く盲目確実な力の筋書きの一部をなしていた……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...通る群れはひとしきり多くなった...
永井隆 「この子を残して」
...岩燕の一と群れがぱっと...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...独木舟(まるきぶね)でも並べたように数えきれぬほどの鱶が群れ...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...道路には蟻のように群れた通行人のうごめく黒い諸諸の影が...
室生犀星 「幻影の都市」
...れいの馬陸がくろぐろと門の台石のところへ群れ...
室生犀星 「後の日の童子」
...村に入ってくる遊芸人(ゆうげいにん)の群れのなかに...
柳田国男 「母の手毬歌」
...群れをなしてすべっている...
山本周五郎 「さぶ」
...と、女の群れが、逆(さか)さまになって、彼の掌の上へ落ち込んで来た...
横光利一 「上海」
...また一団の工人の群れが襲って来た...
横光利一 「上海」
...人間の跫音(あしおと)に怖がらない鴉(からす)の群れにも...
吉川英治 「宮本武蔵」
...彼方(かなた)にかたまっている群れへ向けたが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...かの幼虫の群れは火のなかに棲(す)む物のようにきらきらと光って来た...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...鮎や鮠(はや)の群れて遊んでゐるのがよく見えた...
若山牧水 「梅雨紀行」
...あるいは釈迦の誕生を見まもる女の群れである...
和辻哲郎 「院展遠望」
...数百千の男女はエジプトの野を覆うという蝗の群れのように動いている...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
便利!手書き漢字入力検索