...女房も入れて)に対して感じる羞恥だつた...
芥川龍之介 「世之助の話」
...心羞(うらはづ)かしさと落胆(がつかり)した心地でお八重の顔を見ると...
石川啄木 「天鵞絨」
...私は何とも言へぬ羞かしさに急に動悸(どうき)がして來て...
石川啄木 「二筋の血」
...他(はた)で聞いてさへ氣羞かしくなる自惚れを語つたつて何うなる? 社の校正に此の頃妙な男が入つて來たらう? 此の間僕は電車で一緒になつたから...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...貸借(たいしやく)に関係した羞恥(しうち)の血潮(ちしほ)とのみ解釈(かいしやく)した...
夏目漱石 「それから」
...羞かみながら嬉しさうに囁いて居た...
萩原朔太郎 「宿命」
...しかも彼は性來の羞かしがりと内氣さからさうした「自然の本位」を人に隱し容易に見せまいと努力してゐる...
萩原朔太郎 「室生犀星に就いて」
...何時の間にか先方が知つてゐたのが羞しいのでは無い...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...誰に」大原「ウフフ」と羞(はず)かしそうに黙っている...
村井弦斎 「食道楽」
...他人がどんな想像をしているだろうと思うことに羞恥(しゅうち)は覚えるのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...羞かしいくらいなんですけれど...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...この営みをカーテンの外に引き出すのはむしろその価を低くすることであった(羞恥はいわば重みをつけるものであり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...明るい陽射しの中に福寿草が含羞(はにか)むようなすがたで咲いていた...
矢田津世子 「茶粥の記」
...まるでお世辞でも云われたように羞(はにか)んだ...
山本周五郎 「青べか物語」
...いささかの羞(は)ずかしさのために顔を染めてはいたものの...
横光利一 「花園の思想」
...その胸のどきどきとするあの羞らいだけは...
横光利一 「旅愁」
...突然に身丈の伸びた感じで気羞しく盃を出すのだった...
横光利一 「旅愁」
...日本娼婦は流石(さすが)に同国人に対して羞恥(しうち)を感じるらしく何(いづ)れも伏目になつて居るのが物憐れで...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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