...人が日光を羞明しい樣な白雲の間から見られるのは...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...さもないと羞恥家(はにかみや)の大塚博士が顔を赧(あか)くして極(きま)りを悪がるかも知れないから...
薄田泣菫 「茶話」
...(このたび武男が米国より持(も)て来たりしなり)四分(ぶ)の羞(はじ)六分(ぶ)の笑(えみ)を含みて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...羞恥の念は、思い切り醜悪な行為をしている瞬間にも、わたしの心を離れることがなかった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...自分は佐治君を疑つて居たことの不明を衷心から羞ぢた...
長塚節 「教師」
...それから羞恥(はにかみ)に似たような一種妙な情緒があって...
夏目漱石 「道草」
...云った」「何と云った」真事は少し羞恥(はにか)んでいた...
夏目漱石 「明暗」
...ひどく羞しさうにおづおづした声である...
北條民雄 「発病した頃」
...」私は堪らない羞しさを覚えたと同時に...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...大ちやんはさう云ふ種類の質問に対して如何いふわけか酷く羞むのであつた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...心羞ずる事甚だしく新婦の房へ入らず...
南方熊楠 「十二支考」
...無口で羞(はずか)しがりのおときは...
水上滝太郎 「果樹」
...愛情と羞らいのまじった心でもって...
宮本百合子 「鴎外・漱石・藤村など」
...羞恥(しゅうち)心の多い年ごろのこの人は歎息(たんそく)するばかりで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...昨夜の幾時間かを親兄弟でもない男と共にいたという羞恥(しゅうち)心から...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...氣兼ねや羞恥のあともない...
室生犀星 「渚」
...羞恥(しゅうち)とも嫌悪とも判断のつかない感情におそわれ...
山本周五郎 「菊千代抄」
...彼を絶えず混乱と羞恥(しゅうち)で動揺させた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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